SC18/WG8及びJTC1/WG4(Document Processing and Description Languages)活動報告


97年度の主要な活動を次に示す。

(1) W3C(World Wide Web Consortium)によってXML(Extensible Markup Language)が発表されたことにより, XMLをSGML(ISO 8879)の完全なサブセットに位置付けるため, SGML TC2の案が5月のSC18/WG8会議で審議され, 9月の投票で承認された。その投票コメントに対する対処の議論が12月のJTC1/WG4会議で行われ, 最終テキストが作成された。

(2) ISO HTML(ISO/IEC 15445)のNP/CD投票が行われ, 承認されたが, CDテキストについては日本を含む各国から多くのコメントが提出され, 大きくその内容を変えることが求められた。12月のJTC1/WG4会議で対処が審議された。

(3) フォントサービス(ISO/IEC 15413)Part 1(抽象サービス)の承認されたCD投票におけるコメントに対する対処が, 5月のSC18/WG8会議で審議され, DISテキストが作成された。 Part 2(プロトコル)に関しては進捗がなかったため, JTC1での見直し作業においてそのプロジェクトが取り消されたが, その際のJTC1の手違いにより, Part 1のプロジェクトも同時に取り消されてしまった。そこで, 12月のJTC1/WG4会議でWG4から抽象サービスに関するNP提案が作成され, DISテキストを添付してJTC1に提案された。

(4) HyTime(ISO/IEC 10744)の改訂版が出版された。その後直ちにその改訂版に対するTC案が提出され, DTDをもたないSGML文書(例えば, XML文書)に対する配慮が施された。

(5) フォント情報交換(ISO/IEC 9541-1)に関するDAM 2(技術拡張)が, 投票によって承認された。

(6) 12月のJTC1/WG4会議でWG4から可変対話形文書の交換規格(ISMID)に関するNP提案が作成され, 投票が行われた。これは, 対話形文書の交換に際してこれまで規格がなかったために環境に依存しがちであった文書中のbehavior要素を, HyTimeの体系形式によって規定する。

(7) SGMLの記法宣言等で用いる公開識別子の一覧を提供するTR 9573-9のPDTR投票が行われた。