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A.2 博物館情報の知的横断検索のためのフレームワーク

IIEEJ 2002年度年次大会テクニカルセション7



4. おわりに

本稿では様々な多様性に対応するための博物館情報の 横断検索のためのフレームワークに関する検討結果につ いて述べた。

素材としてのレベルIができれば, キーワードによるグ ループ化, クラスタ化による総覧の作成は容易にできる。 そこから先はセマンティクスにかかわる問題である。 レベルIIIのナビゲーションを作成する際にも, まず検 索を行うところから始まるだろう。

最後にレベルIIIの情報は現在のインターネットと同じ く非常に多様なものになることが予想される。場合によっ ては専門家の間でも意見の相違が見られることがあるだ ろう。このとき, 複数の知識が矛盾なく結びつく(結合)ことは可能かという問題が起こる。両立可能な情報ばかりとは限らない場合に, 互いに矛盾するかもしれない, 分散 して存在する知識を前に, それらを単純に結合するのでは なく, アラインメントをとる, さらには必要に応じて変換, 変形して自らに必要な情報を適切に発見し利用するため の枠組みを考えることは, 人間同士のインタラクションや, 発見, 関係構築へとつながり, 非常に興味深い課題である。

そのためにも, まずレベルIから順にプロトタイプによ る実証を行うとともに, 表現されていない情報は検索でき ないという点で, 情報を表現することのメリットを訴えな がら, 本フレームワークの実現に向けた検討を進めていき たい。



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