“インターネットとWWW技術”連載への緒言             メディア統合技術研究委員会   小町 祐史             編集委員会           小宮 一三  インターネットは,主としてWWW(World Wide Web)によるマルチメディア/ハイパメディアプレゼンテーションによって多くのユーザを獲得し,通信だけに止まらず,出版,放送等の多くの情報関連分野にインパクトを与えると共に,商取引,流通およびその他のビジネスの形態にも影響を及ぼしている。その結果,これまでにも数多くの関連書籍,雑誌等が出版され,幾つかの学会誌によってインターネットの技術解説が扱われている。  画像電子学会のメディア統合技術研究委員会は,数年前からマルチメディア/ハイパメディアをキーワードとする関連技術の研究会を主催して,多くの方々に発表と議論への御参加をいただき,開催案内,予稿集内容,研究会スナップ等のWWWによる情報発信を行ってきた。このたび編集委員会と共同して,当学会としての立場から,“インターネットとWWW技術”の連載を企画した。  企画立案に際しては,画像技術の専門家・研究者の多い当学会会員の皆様の興味の優先順位を考慮して,次の方針に基づく連載とすることにした。 (1) インターネット関連技術の網羅的な扱いは避け,下位プロトコルには言及せずに,WWW技術の解説からスタートする。 (2) 各稿の執筆時期における最新技術を積極的に導入する。 (3) 既に当学会誌で扱われているコンテンツ(動画像等)の高効率符号化は省く。 (4) 入門者にも分かり易いような用語解説と内容記述を行う。  本連載は,全6回を予定しており,次に示す表題での技術解説を行う。連載期間が1年に及びその間の技術の変化が予想されるため,技術の進展に即応して部分的な内容変更を施すことがあることを,予めお断りしておく。 (1) WWWでのハイパメディア文書交換 (2) Javaと動的コンテンツ技術 (3) WWWサーバ技術 (4) 大規模WWWサイトの開発と管理 (5) WWWにおけるマルチメディア (6) アプリケーションプロトコルとインターネットの活用