画像電子学会 メディア統合技術研究委員会 |
Updated 1996/06/08 |
第5回と第6回の研究会の原稿をオンライン用に編集する上で得た経験を まとめてみました。
研究会の発表者から頂いた原稿は,次のように方針で編集しています。
原稿のテキストは,次の形式でいただいたものをHTMLフォーマットに変換して います。テキストフォーマットとHTMLフォーマットが多いです。
- テキストフォーマット
- emacs(マック用)や mule(Windows95用)を用いてHTMLフォーマッ トに変換します。
- LaTeXフォーマット
- latex2htmlを用いてHTMLフォーマットに変 換します。
- 一太郎フォーマット
- 一度,テキストフォーマットに変換した 後,emacsを用いてHTMLフォーマットに変換します。一太郎のHTMLフォーマッ トへの変換は使用していません。
- HTMLフォーマット
- 当然,これはフォーマット変換の必要はあり ませんね。
次のような方針に基づいて原稿のフォーマットを統一しています。
- オンライン原稿は,印刷された原稿と体裁が同じになるようにしています。 そのために,各章をHTML文書に分割することはしていません。このようにする と,原稿の印刷も簡単です。
- 見出しには章番号を追加しています。見出しのフォントサイズを変えるだ けでは,長い文書の構成が判り辛く,また校正時に印刷文書との対応が取れな いからです。
- オンライン原稿には,ヘッダ,目次,フッタを追加し,体裁を統一しています。 ヘッダの部分は,読者が最初に原稿を見る部分ですので,ヘッダを見れば原稿 の内容が判るように目次を追加しています。
- 使用するタグはHTML 2.のものを基本とし,一部Netscape拡張機能も用いてい ます。但し,frameのように,他のW3ブラウザで表示したとき,まったく表示 不可能なタグは使用していません。
表1 使用したNetscape拡張のタグ タグ名 caption center font table td th
表2 使用したNetscape拡張の属性 タグ名 属性名 body bgcolor hr noshade size img hspace ol type
- 文書体裁よりも文書の構造が明確になるようにマークアップを心掛けてい しています。体裁を良くしたいという誘惑が多く困りますが。
- 原稿は,weblintで構文誤りがないかをチェックしています。フォーマッ ト変換プログラムの出力にも構文誤りが多いようです。
- 冗長なタグは削除しています。
発表者から頂いた図版は,次のように方針で編集しています。 図版の数は多いため,テキストの編集よりも時間がかかります。また,単純な 作業の繰り返しのため,労苦の多い作業です。
図版は,次の形式でいただいたものをGIFまたはJPEGフォーマットに変換して います。変換プログラムは GraphicConverter(マック用)と LView Pro(Windows95用)を使用してい ます。
- PICT
- マックの場合はPICTまたはGIFフォーマットでいただくこ とが多いです。
- BMP
- Windowsの場合は,BMPまたはGIFフォーマットでいただく ことが多いです。
- GIF
- 最近はGIFでいただくことが多いです。
- JPEG
- JPEGでいただくことはあまりありません。
- EPS
- EPSをGIFにする機能を上のプログラムは持っていますが, 様々なEPSフォーマットがあるため,変換がうまく行かないことが多いです。 発表者が使用するグラフィックプログラムでGIFなどに変換して提出していた だくようにお願いしています。
更にGIFフォーマットの場合,次のような編集をしています。但し,画像処理 には詳しくないため,複雑なことはしていません。
- 画像サイズの変更。画面よりはみ出る大きさの図版が多いです。特に一太 郎では,オリジナルの図版を縮小して文書に張り込むことが多いので,大きな 図版をいただきます。ただ,ドロー系のソフトで作成した図版を,画像変換 プログラムで縮小すると,線や文字が切れて見え憎くなるため,縮小できない 場合が多いです。
- 自然画の場合は,GIFからJPEGに変換し,ファイルサイズが小さくなると きは,JPEGファイルを使用します。圧縮効率は,GIFフォーマットよりも,図 版の原フォーマットから圧縮した方が効果があります。
- 必要な場合は,図版の上下左右のマージンを切り取ります。
- ギャラリーの場合は,複数の画像のうち,使用するものを選ぶ作業が あります。すべての画像を表示するページを作成し,それから映りの良い,絵 柄のよい画像を選択します。