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1. ISO/IEC 9541(Font Information Interchange)の中で生まれたGlyph ID

1.1 Glyphのコンセプト



同一のデザインtypeface(書体)に基づく各形状表現データの集合として定義される フォントにおいて, 各形状表現データを特定するために, 形状表現データからtypeface に基づく肉付けを除去するという抽象化を施した形状表現のコンセプトが必要になった。

このコンセプトを, 以前からあったglyphという言葉(ISO TR 9544:1988)に対応付け, それを識別するためのglyph ID(グリフ識別子)を定義した。

ISO/IEC JTC1/SC18におけるこのISO/IEC 9541の開発と並行して, ISO/IEC JTC1/SC2 では, ISO/IEC 10646の作業課題が取り上げられつつあった。

との違いの不明確さが話題になり, JTC1 PlenaryでAdhocが開催されて, JTC1で強い発言力をもっていた当時のSC2 Chair のHekimiが, ISO/IEC 9541-1におけるglyphの定義はかくあるべしとして, その定義の 文案(TR 9544の定義文とは一致しない)を提出した。

以降, Font Information Interchangeのglyph定義文は, "いじることのできないもの" として現在に至っている。


glyphの定義

ISO TR 9544:
(1) A recognizable shape that conveys meaning to a human brain.
(2) A set of instructions to the production process to make a particular character image shape specification on an image carrier intended for a particular kind of marking device.

ISO/IEC 9541-1:
A recognizable abstract graphic symbol which is independent of any specific design.



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