9.1 成果のまとめ

(1) いろいろな組織で現在進められている関連動向を調査して, Web環境でユーザが必要とする商品等の情報を獲得するために必要な現状技術の概要を4.に整理した。

(2) Web環境の中に横並びに存在する多くの情報をカテゴライズする方法を比較するため, カテゴライズのモデルによって課題を一般化して, 対処へのヒントを求めた。

(3) 現実的な対処として, ラベリングを取り上げ, ラベリングスキーマの指針として標準辞書とその運用規定を開発する必要性を提示した。

(4) 標準辞書とその運用規定のJIS(又はTR)化が望まれるが, それへの第1ステップとして, 既に多くのWeb情報アクセスのためにに導入されているWarwick FrameworkをTR化することが必要である。

(5) Warwick Frameworkの素訳を本報告書の附属資料Aとして添付し, さらにそれをTR化のための素案として書き直したテキストを, 本報告書の附属資料Bとして添付する。


9.2 今後の課題

本プロジェクトの活動によってWarwick Frameworkに基づくTRの素案が作成された。できるだけ早くこれをリファインしてTR原案として工業技術院に提出し, TRとして制定することが緊急課題である。

Warwick Frameworkに基づくTRはWeb環境の情報獲得のための最小コアにすぎない。すべてのユーザ要求を満たすための方策を提示することは困難であるが, 次のステップとしては, ラベリングスキーマの指針として標準辞書とその運用規定をJIS(又はTR)化するための作業を開始することが必要である。


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