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4. システム実装
4.1 設計コンセプト
アジア太平洋地域で使用される言語は多種多様である。本プロジェクトの最終目標は、インターネットの上で、これらすべての言語を用いた議員間コミュニケーションを実現することである。今回の第1ステップは、その最終目標を視野に入れた第一歩と位置づける。
この目標に対する有効な解決策は、すなわち、情報発信国で定めた文字セット及び文字コード体系をそのまま、どこででも使えるようにすることである。
本プロジェクトにおける第1ステップの基本構造及び仕様は、この思想の実現に向けたものである。
4.2 システム構成
本システムは、大きく分けて2つのサブシステムによって構成される。
次にブロック図を示す(太枠が本システムで開発・採用する要素である)。
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第1ステップシステムのブロック図
第1ステップとしてのシステムは、プレゼンテーション用および機能評価用としてまとめたものである。そこで、今回のシステムは次の環境に限定してシステムを構築する。
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発信国 :日本
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受信国 :ペルー
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発信言語 :日本語
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受信環境 :スペイン語OS
このサブシステムは、HTMLで記述された文書を受発信するのためのシステムである。このシステムの狙いは、すでに膨大な量の蓄積データを何らの手も加えずに発信し、それを発信側の文字環境で受信できる環境を提供することにある。
4.2.1 主構成要素
このサブシステムの重要なポイントは受信側にある。従来のインターネットブラウジング環境では、英語と自国語以外の他言語は文字化けを起こす。それは、文字がコードとして送られてくるだけであり、受信側のシステムに送信国側の使用文字(フォント)を持っていなければ正しく表示することは不可能だからである。
このシステムは、あらかじめ受信者側のシステムに基本フォント付の文字コード切り替えソフトを入れておく。このユーティリティソフトはインターネットを通じて無償でダウンロードできるようにする。
文字コード切り替えソフトは、ある国から送られてくる文字情報を、その国の標準文字コードで記述されているものと見なし、その文字コード体系で処理するものである。この場合、あらかじめ用意しているフォントで表示する仕組みとすることによって、いかなる国の文字をもブラウジングすることが可能となる。
4.2.2 ソフトウェアの仕様
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動作環境
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各国語仕様のMicrosoft Windows 95または Windows 3.1が動作するパーソナルコンピュータ
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12MB以上のハードディスク空き容量
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CD-ROMドライブ
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対応アプリケーション
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Netscape Navigator 2.0以降
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Microsoft Internet Explorer 3.0以降
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Lotus cc:Mail 1.12以降
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Eudora 2.2以降
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基本操作
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本ソフトをインストールし、これを立ち上げると登録された言語のスイッチ(ポップアップメニュー)が画面上に現れる。
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