日本工業規格

JIS X 4173(仮):2001    
(ISO/IEC 13673:2000)    

標準一般化マーク付け言語(SGML)システムの適合性試験

Conformance Testing for Standard Generalized Markup Language (SGML) Systems



序文

この規格は, 2000年に第1版として発行されたISO/IEC 13673:2000 [Information technology — Document processing and related communication — Conformance testing for Standard Generalized Markup Language (SGML)]について, 技術的内容を変更することなく日本工業規格として採用するために作成された。0.及び1.については,原国際規格の同項目を全文翻訳し, 2.以降については,それぞれ原国際規格の同項目の内容を引用するものとした。


0. 導入

ISO 8879:1986及びISO 8879:1986/Amd.1:1988, Information processing — Text and office systems — Standard Generalized Markup Language (SGML)は,システムがどのような場合に適合SGMLシステムであるかを規定する。システムが適合SGMLシステムであるかを判定することは,そのシステムの潜在的な利用者及び開発者のどちらにとっても意義がある。しかし,この判定は複雑な処理である。この目的のために,適合性を検証する試験文書集合を開発するための努力が払われている。試験文書集合の開発及び利用を標準化することは,結果の一貫性を保証し,試験の意味を公にする。この規格は,そのような形式化方法を規定し,次の項目を含む。

a 個々の試験の内容に関する指針
b 試験項目及びそこで用いる構成子に関する厳密な命名規則
c フォーマット及び注釈規則
d 試験項目の分類規則
e 試験文書集合の文書化規則
f SGMLパーサによる試験の解釈方法を示すSGML試験用基準アプリケーション(RAST)の定義
g SGMLパーサによる容量計算を報告する容量試験用基準アプリケーション(RACT)の定義
h 試験文書集合でのシステム性能の報告の規則

一つのSGML文書中の複数の実体を,OSIでの交換用の単一のオブジェクトに結び付けるために,この規格は関連規格のJIS X 4171 SGML文書交換様式(SDIF) を必要とするので,SDIFへの適合性にも言及する。

この規格は,SGML試験文書集合を開発する者,その試験文書集合が評価するSGMLシステムを構築する者,及び試験文書集合上でのSGMLシステム性能をSGMLツール選択の過程で検査する者が利用する。


1. 適用範囲

この規格は,SGMLシステムの適合性を検証するための試験文書集合の構成及び利用を規定する。その規定内容は,SGML試験文書集合開発者,その試験文書集合が評価するSGMLシステムを構築する者,及び試験文書集合上でのSGMLシステム性能をSGMLツール選択の過程で検査する者を支援する。

特にこの規格は,次の内容をもつ。

a) 命名規則,文書化規則,並びに利用できる具体構文及び機能の指定から成る試験文書集合の構成基準。別の利点として,これらの規則によって,この試験の開発者及び利用者にとって便利な非SGMLの自動処理をも容易に指定できる。
  備考 この非SGMLの自動処理の一例に,名前によって試験をソートすることがある。

b) 試験によって明らかになったこと又は明らかにならなかったことを示す,試験結果記述用の標準形式。

c) すべてのマーク付けを解釈して,ISO 8879に適合する文書の試験結果の自動比較を可能にするSGML試験用基準アプリケーション(RAST)の指定。RASTは,パーサがタグ,処理命令及びデータをいつ認識して,参照を置き換え,マーク付け宣言及びマーク区間を処理したかを,標準的な方法によって指摘する。RASTは,一般用のSGMLパーサがアプリケーションに受け渡すことになっている情報を試験するが,パーサが提供する追加情報は試験しない。

d) 検証パーサによる容量計算を報告する容量試験用基準アプリケーション(RACT)の指定。このアプリケーションを利用可能なSGMLシステムは,多様な容量集合を利用可能かどうかにかかわらず,それが容量の誤りを報告できることを表示する。

e) SDIFデータ列に関係する試験手続の指定。

この規格は,ISO 8879が定義する客観的な適合性基準に基づいたSGMLの実装・利用の側面における試験だけに用いる。

  備考1 この規格が対象としないSGMLシステムの側面には,誤り回復,誤りメッセージの表現,アプリケーションの結果及び(システム宣言を含む)文書化がある。

  備考2 この規格の対応国際規格を次に示す。 なお, 対応の程度を表す記号は, ISO/IEC Guide21に基づき, IDT(一致している), MOD(修正している), NEQ(同等ではない)とする。 ISO/IEC 13673:2000 Information technology — Document processing and related communication — Conformance testing for Standard Generalized Markup Language (SGML) systems (IDT)


2. 引用規格

ISO/IEC 13673:2000の 2. Normative references による。


3. ISO 8879の優先

ISO/IEC 13673:2000の 3. Precedence of ISO 8879 による。


4. 定義

ISO/IEC 13673:2000の 4. Definitions による。


5. SGML試験文書集合の利用

ISO/IEC 13673:2000の 5. Use of SGML test suites による。


6. 試験文書集合の文書化

ISO/IEC 13673:2000の 6. Test suite documentation による。


7. 試験の種別

ISO/IEC 13673:2000の 7. Types of tests による。


8. 個々の試験に関する一般要件

ISO/IEC 13673:2000の 8. General requirements for individual tests による。


9. 試験項目の命名規則

ISO/IEC 13673:2000の 9. Test case naming conventions による。


10. SGML名及びリテラルに対する要件

ISO/IEC 13673:2000の 10. Requirements for SGML names and literals による。


11. 文字列長の試験の規則

ISO/IEC 13673:2000の 11. Conventions for testing string length による。


12. 入力文書のフォーマット付け規則

ISO/IEC 13673:2000の 12. Source document formatting conventions による。


13. 試験の分類

ISO/IEC 13673:2000の 13. Test categories による。


14. SGML試験用基準アプリケーション(RAST)

ISO/IEC 13673:2000の 14. The Reference Application for SGML Testing (RAST) による。


15. 容量試験用基準アプリケーション(RACT)

ISO/IEC 13673:2000の 15. The Reference Application for Capacity Testing (RACT) による。


16. 試験文書集合報告

ISO/IEC 13673:2000の 16. Test suite reports による。


17. SDIFデータ列の試験

ISO/IEC 13673:2000の 17. Testing SDIF data streams による。


附属書A(規定) ISO 8879要素構造情報集合(ESIS)

ISO/IEC 13673:2000の Annex A The ISO 8879 Element Structure Information Set (ESIS) による。


附属書B(参考) ISO 試験例及びRAST結果

ISO/IEC 13673:2000の Annex B Sample tests and RAST results による。


附属書1(参考) ISO/IEC 13673:2000

[Information technology — Document processing and related communication — Conformance Testing for Standard Generalized Markup Language (SGML) Systems]