フォント

フォントは,文字テキストを提示に用いる図形要素を 伝達するために使用する情報オブジェクトとする。

一般

SPDLのフォントの体系は,&isoiec9541;に基づく。 その体系の主要な要素を次に示す。

フォント資源

フォント情報の交換のために&isoiec9541;は,情報オブジェクトとして, フォント資源を定義する。 フォント資源は,グリフ形状情報及び配置量情報を含む。 フォント資源で規定する図形要素を,グリフ表現と呼ぶ。 フォント資源の体系及び交換様式は,&isoiec9541;で定義する。

&isoiec9541-1;に適合するフォント資源は,&isoiec9541-2;及び&isoiec9541-3;で 定義するとおり,ASN.1データ構造又はSGMLデータ構造 のどちらによって交換してもよい。 フォント資源は,その他の方法によって, 提示プロセスの環境内に置いてもよい。

グリフ表現を表すために用いられるフォント資源内の情報は, 指標付きフォント辞書の一部として,次のようにSPDL内で表現する。

グリフ指標対応表

&isoiec9541;に適合するフォント資源内のグリフ表現は, &isoiec9541;で定義する構造化名によって識別される。 効率を考慮して,この規格では,グリフ指標値と呼ぶ非負整数を用いた 対応付けによって,グリフ表現及び関連する配置量情報へのアクセスを可能にす るデータ構造を定義する。 グリフ指標値からグリフ識別子への対応付けは,グリフ指標対応表に よって行われる。

数値によってグリフ表現が識別されるでのデータ構造は, フォント資源ではなく,指標付きフォントに対応する。

指標付きフォント

指標付きフォントは,提示プロセスがフォント資源から グリフ表現を引き出すために必要とする情報を提供する。 各指標付きフォントは,グリフ形状情報及び配置量及びグリフ指標対応表を含む。 これらの情報は,分離できる必要はない。

指標付きフォントは,提示プロセスの環境中にある資源として現れてもよく,フ ォント仕様によって指定されてもよい。

. Data structures containing glyph shape representations which are accessed by Integer values rather than by Glyph Identifiers correspond to Indexed Fonts rather than to Font Resources. ]]> 指標付きフォントは,で 定義するとおり指標付きフォント辞書によって SPDL内で表現及び規定する。 グリフ識別子ではなく,整数値によってアクセスされるグリフ形状表現を含む データ構造は,フォント資源ではなく指標付きフォントに対応する。

その他の指標付きフォント

フォント仕様構造要素によって作られたこれらの指標付きフォントに加えて, 提示プロセスは,この規格の適用範囲外の方法によって提示プロセスの環境内に 組込まれた指標付きフォントを使ってもよい。 そのような指標付きフォントの使用は,この規格によって特別に可能とする。

(for example, there may be no explicit glyph identifiers). Such Indexed Fonts would be represented by "execute only" Indexed Font Dictionaries. ]]> &isoiec9541;の体系は従って定義されていない指標付きフォントは, で定義する内部構造をもたなくともよい。 (例えば,明示的なグリフ識別子がなくてもよい。) そのような指標付きフォントは,実行専用指標付きフォント辞書 によって表現される。

グリフ識別子の表現

SPDL構造内に現れるグリフ識別子は,グリフ識別子型の値によって表現される。 グリフ識別子値は,次の場所に現れることができる

. The conversion of Glyph Identifier values to the Identifier values which occur in these Dictionaries is specified in this clause. ]]> SPDL構造の処理,及び提示プロセスの環境中にあるフォント資源,指標 付きフォント又はグリフ指標対応表の組み込みにおいて,グリフ識別子 値は,それらの資源を辞書として表現する際に用いられる識別子値に変 換される。 二つのグリフ識別子値は,それらがの 定義に従って等価のとき, そしてその場合に限り,同一の識別子値に変換される。 グリフ識別子値の,これらの辞書内の識別子値への変換は, 10.2.1から10.2.3までで規定する。

ISO10036グリフ名の変換

nnnn". The ISO10036 Glyph Name which is equivalent to "ISO/IEC 10036/RA//Glyphs::nnnn" is converted to the Identifier which is the result of ]]> 各ISO10036グリフ名は,その正規文字列形式が ISO/IEC 10036/RA//Glyphs::nnnnである公開識別子に意味的に等価とする。 ISO/IEC 10036/RA//Glyphs::nnnnに等価である ISO10036グリフ名は,次の演算を実行した結果として得られる識別子に変換される。

  • {glyphnameref ConvertToIdentifier}

    nnnn", encoded using ISO 646 IRV. ]]> ここで,afiinnnnを表現するオクテット列を参照する オクテット列参照とする。

    nnnn". ]]> 結果として得られる識別子は,名前afiinnnnに等価とする。

    他の構造化グリフ名の変換

    ISO10036グリフ名ではない構造化グリフ名は, 次の演算を実行した結果として得られる識別子に変換される。

  • {structurednameref ConvertToIdentifier}

    ここで,

    結果として得られる識別子は,いかなる名前とも等価ではない。

    単純グリフ名の変換

    単純グリフ名は,次の演算の結果を値とする識別子に変換される。

  • {glyphnameref ConvertToIdentifier}

    ここで,

  • 結果として得られる識別子は,単純グリフ名として同じ文字列によって 識別される名前と等価である。
  • nnnn" and the ISO10036 Glyph Name "ISO/IEC 10036/RA//Glyphs::nnnn" are equal as a Glyph Identifiers, and are also converted to the same Identifier, the Name afiinnnn. ]]> AFIIグリフ名afiinnnn及び ISO10036グリフ名ISO/IEC 10036/RA//Glyphs::nnnnは, グリフ識別子として等価であり,どちらも同じ識別子,すなわち名前afiinnnnに 変換される。

    フォント参照

    提示プロセスの環境内のフォント資源は,フォント参照によって 文書提示で利用するために参照することができる。 フォント参照は,次のいずれか又は両方によってフォント資源を識別することができる。

    • フォント資源識別子
    • そのフォント資源を特徴付ける属性群の集合

    さらに,フォント参照は,提示プロセスが フォント参照によって指定される属性にフォント資源の属性が照合するかどうかを 判断する方法を指定する照合規則, 及び提示プロセスが,フォント参照をフォント資源が満足するかどうかを どのように判断するかを規定する判断基準値を指定できる。

    提示プロセスの環境は,局所的であってもよく,提示プロセスからアクセス できる他のプロセス(例えばフォントサービス)を含んでいてもよい。

    フォント資源識別子

    提示プロセスの環境内のフォント資源は,1個以上のフォント資源識別子によって 識別される。フォント資源識別子は,公開識別子,オブジェクト識別子又は 環境内名前のいずれであってもよい。

    フォント資源名プロパティ->フォント資源名属性 JIS ]]> フォント資源が&isoiec9541;のフォント資源の場合, フォント資源名属性の値は,提示プロセスの環境内でフォント資源を識別する フォント資源識別子の一つとする。

    フォント資源名属性は, 正規文字列形式がISO/IEC 9541-1//FONTNAMEである公開識別子と意味的に等しい 構造化名によって名付けられる。

    提示プロセスの環境中にフォント資源を組み込む際,そのフォント資源 に,フォント資源名属性(もしあれば)に加えて,1個以上の環境内識別 子をフォント資源識別子として割り当ててもよい。 フォント資源に対する,フォント資源名属性以外のフォント資源識別子の割当ては, この規格の適用範囲外とする。

    フォント属性

    フォント属性群は,必す(須)属性の集合及び参照属性の集合からなる フォント参照によって指定することができる。 フォント属性は,&isoiec9541;が定義するフォント属性集合によって 規定する。 参考属性群は,提示プロセスの環境内で,必す(須)属性群を満足する 複数のフォント資源の中から,一つのフォント資源を選択するために, 利用してもよい。 又は,提示プロセスの環境内に,必す(須)属性群を満足するフォント資源が一 つもない場合,代替フォント資源を選択する過程するために使用してもよい。 提示プロセスは,フォント資源を選択する際,その一部の場合又は常に, 参照属性群を無視してもよい。 提示プロセスの環境内に,必す(須)属性群を満足するフォント資源が一つもな い場合,代替フォント資源を選択する過程で参考属性を使用してもよい が,必ずしも使用する必要はない。 システムはそのような場合に,常に単一のシステム依存の代替フォント資 源を選択してもよい。

    満たされないフォント参照

    フォント参照の処理は常に,文書提示で使用するフォント資源を選択する ことに帰着する。 選択されたフォント資源がフォント参照を 満足できなくとも,エラー又は警告が発生することはない。 しかし, フォント参照を満足しないフォント資源に対する指標付きフォントに 結合された引数を用いて内容処理がFindFontを実行した場合, 内容警告が発生する。

    フォント仕様(FONT SPECIFICATION)

    指標付きフォントは,フォント仕様構造要素によって規定する。 フォント仕様構造要素は,次のうちのいずれかとする。

    • フォント識別子フォント仕様構造要素
    • フォント参照フォント仕様構造要素
    • フォントタイプ1フォント仕様構造要素
    • 再対応済みフォント仕様構造要素
    • 複合フォント仕様構造要素
    • ユーザフォント仕様構造要素

    フォント仕様の定義は,再帰的なものとなる。

    フォント識別子フォント仕様(FONT IDENTIFIER FONT SPECIFICATION)

    . ]]> フォント識別子フォント仕様構造要素は,で定義する 環境内資源識別子構造要素とする。

    フォント識別子フォント仕様の処理は, 提示プロセスの環境内において,フォント識別子フォント仕様 の値によって識別される指標付きフォントを識別することからなる。 提示プロセスの環境内にフォント識別子フォント仕様の値によって識別される 指標付きフォントがない場合,システム依存の指標付きフォントが選択される。

    フォント識別子フォント仕様によって定義された 指標付きフォント資源は,前の段落で規定したとおりに識別または選択される 指標付きフォントとする。

    フォント参照フォント仕様(FONT REFERENCE FONT SPECIFICATION)

    フォント参照フォント仕様構造要素は, 次に示す直接の下位要素群からなる複合構造要素とする。

    • 1個のフォント参照構造要素
    • 1個のグリフ指標対応表識別子構造要素

    これらは,ここに示したとおりの順序で現れなければならない。

    グリフ指標対応表識別子(GLYPH INDEX MAP IDENTIFIER)

    グリフ指標対応表識別子構造要素は,次のうちのいずれかとする。

    • 環境内資源識別子

    フォント参照フォント仕様の処理

    フォント参照フォント仕様の処理は,次に示す各段階からなる。

    1. . ]]> で規定するとおり,フォント参照の処理によって 提示プロセスの環境内のフォント資源を選択する。
    2. 提示プロセスの環境内のグリフ指標対応表識別子の値によって識別される グリフ指標対応表を選択する。
      • 提示プロセスの環境内にグリフ指標対応表識別子の値によって識別される グリフ指標対応表がない場合,システム依存の グリフ指標対応表が使われる。
    3. 段階1で識別されたフォント資源と 段階2で識別されたグリフ指標対応表とを結合して 指標付きフォント辞書を作成する。

    フォント参照フォント仕様が定義する指標付きフォント資源は, 段階3で作成された指標付きフォント辞書が定義する指標付きフォントとする。

    参照したフォント資源又は意図したグリフ指標対応表が見つからない場合, 代替フォント資源は,使用するグリフ指標対応表内にあるグリフ識別子 によって識別されるグリフを一つも含んでいなくてもよい。 あるいは,生成されたグリフ像が,文書作成者が意図したものと異なって いてもよい。

    フォント参照(FONT REFERENCE)

    フォント参照構造要素は,フォント資源識別子及び, 場合によっては補足的なフォント属性群の集合を識別する。 フォント参照の処理は,フォント参照構造要素に基づいて フォント資源を選択し,選択されたフォント資源がフォント参照を 満足するかどうか確認することからなる。

    提示プロセスの環境は,局所的であってもよく,提示プロセスからアクセス される他のプロセス(例えばフォントサービス)を含んでいてもよい。

    フォント参照構造要素は,次に示す直接の下位要素群からなる複合構造要素 とする。

    • 0個又は1個のフォント資源識別子構造要素
    • 0個又は1個の必す(須)属性構造要素
    • 0個又は1個の参考属性構造要素
    • 0個又は1個の照合規則構造要素
    • 0個又は1個の判定基準構造要素

    これらは,ここに示したとおりの順序で現れなければならない。

    フォント資源識別子(FONT RESOURCE IDENTIFIER)

    . ]]> フォント資源識別子構造要素は,で定義する 環境内資源識別子構造要素とする。

    必す(須)属性(REQUIRED PROPERTIES)

    必す(須)属性構造要素は,フォント属性構造要素とする。 フォント参照の必す(須)属性群は, 必す(須)属性構造要素によって指定される属性の集合とする。

    参考属性(ADVISORY PROPERTIES)

    参考属性構造要素は,&isoiec9541;で定義されるフォント属性集合とする。 フォント参照の参考属性群は, 参考属性構造要素によって指定される属性の集合とする。

    照合規則(MATCH RULES)

    照合規則構造要素は,基底構造要素とする。 照合規則構造要素の値は,公開オブジェクト識別子型の値とする。

    . ]]> 照合規則構造要素の値は, フォント資源が 参考属性群又は必す(須)属性群の各属性仕様を満足するかどうかを 決定するために使われる判定基準を規定する。 この規格が,その公開オブジェクト識別子値を定義するオブジェクト名, 及びそれらの値の意味は,のとおりとする。 オブジェクト名 意味 FontReference::MatchRules::Same フォント資源は,フォント資源内の属性に対し値が指定されており,かつ その値が対応する必す(須)又は参考属性の値と同じである場合, 属性を満足する。 FontReference::MatchRules::SameIfSpecified フォント資源は,フォント資源内の属性に対する値が指定されていない場合, 又は,フォント資源内で規定されている属性の値が その値が対応する必す(須)又は参考属性の値と同じである場合, 属性を満足する。

    照合規則構造要素の無指定時の値は, 判定基準(SATISFACTION CRITERION)

    . ]]> 判定基準構造要素は,基底構造要素とする。 判定基準構造要素の値は,公開オブジェクト識別子型の値とする。 この規格が,その公開オブジェクト識別子値を定義するオブジェクト名, 及びそれらの値の意味は,次ののとおりとする。 オブジェクト名 意味 FontReference::Satisfaction::Name フォント資源は,そのフォント資源がフォント資源識別子の値によって 識別される場合に限り,フォント参照を満足する。 フォント資源識別子がない場合, フォント参照を満足するフォント資源はない。 FontReference::Satisfaction::NameOrProps フォント資源は,そのフォント資源がフォント資源識別子の値によって 識別される場合,又はそのフォント資源が必す(須)属性群のすべてを満足する場合, フォント参照を満足する。 FontReference::Satisfaction::Any 任意のフォント資源が,フォント参照を満足する。

    判定基準構造要素の無指定時の値は, フォント参照の処理

    フォント参照の処理は,次に示す各段階からなる。

    1. フォント資源を選択する。
    2. 選択したフォント資源がそのフォント参照を満足するかどうかを 判断する。

    フォント資源の選択処理は,次に示す各段階からなる。

    1. 提示プロセスの環境内に,フォント資源識別子によって識別される フォント資源がある場合,そのフォント資源を選択する。
    2. 提示プロセスの環境内に,フォント資源識別子によって識別される フォント資源がない場合, 提示プロセスの環境内で必す(須)属性群を満足するフォント資源の リストを識別する。 あるフォント資源が,照合規則構造要素の値を用いて指定したとおりに 各属性を満足する場合,そのフォント資源は必す(須)属性群を満足する。
    3. 提示プロセスの環境内で,必す(須)属性群を満足するフォント資源が 1個だけのある場合,そのフォント資源を選択する。
    4. 提示プロセスの環境内で,必す(須)属性群を満足するフォント資源が 2個以上ある場合,その中から選択する。 その選択は,参考属性群に依存してもよい。
    5. 提示プロセスの環境内で,必す(須)属性群を満足するフォント資源が 一つもない場合,システムに依存した方法によって代替フォントが 選択される。 代替フォントの選択は,必す(須)属性群及び参考属性群の任意の 組合せに依存してもよい。

    選択されたフォント資源がフォント参照を満足するかどうかは, 判断基準構造要素の値に依存する。

    標準のフォント資源識別子の値

    この規格は,フォント資源の識別のために12個の公開オブジェクト識別子を定義する。 その値それぞれに対して,その公開オブジェクト識別子値をもつ フォント資源識別子だけからなるフォント参照を満足する 1個のフォント資源が提示プロセスの環境内に存在する。 . ]]> この規格がその公開オブジェクト識別子値を定義するオブジェクト名, 及びそれらの値によって識別されるフォント資源の特徴は, のとおりとする。 オブジェクト名 フォント資源の特徴 Fonts::ISO-Serif::Regular 通常の太さのセリフ付きフォント資源 Fonts::ISO-Serif::Bold 太いセリフ付きフォント資源 Fonts::ISO-Serif::Italic 通常の太さのイタリック体セリフ付きフォント資源 Fonts::ISO-Serif::BoldItalic 太いイタリック体セリフ付きフォント資源 Fonts::ISO-SanSerif::Regular 通常の太さのセリフなしフォント資源 Fonts::ISO-SanSerif::Bold 太いセリフなしフォント資源 Fonts::ISO-SanSerif::Italic 通常の太さのイタリック体セリフなしフォント資源 Fonts::ISO-SanSerif::BoldItalic 太いイタリック体セリフなしフォント資源 Fonts::ISO-Monospace::Regular 通常の太さの単一字幅フォント資源 Fonts::ISO-Monospace::Bold 太い単一字幅フォント資源 Fonts::ISO-Monospace::Italic 通常の太さのイタリック体単一字幅フォント資源 Fonts::ISO-Monospace::BoldItalic 太いイタリック体単一字幅フォント資源

    これらの値によって識別されるフォント資源の具体的な属性群は, で定める。

    これらの属性群は,グリフ総量,各グリフに対する送り及び書体分類を指 定する属性群を含む。ただし,グリフ形状表現を用いて示す形状の指定は含まない。

    フォントタイプ1フォント仕様(FONTTYPE1 FONT SPECIFICATION)

    of this International Standard. ]]> フォントタイプ1フォント仕様構造要素は,基底構造要素とする。 フォントタイプ1フォント仕様の値は,オクテット列型とする。 フォントタイプ1フォント仕様の値は,この規格ので 規定する指標付きフォント表現様式のインスタンスとする。

    of this International Standard. The resulting Indexed Font shall be the Indexed Font resource defined by the FONTTYPE1 FONT SPECIFICATION. ]]> フォントタイプ1フォント仕様の処理は, この規格ので規定するとおり,指標付きフォントを定義する ために,フォントタイプ1フォント仕様の値を解釈することからなる。 その結果として得られる指標付きフォントは, そのフォントタイプ1フォント仕様によって定義された指標付きフォント 資源とする。

    再対応済みフォント仕様(REMAPPED FONT SPECIFICATION)

    再対応済みフォント仕様構造要素は,次に示す直接の下位要素群からなる 複合構造要素とする。

    • 1個のフォント識別子フォント仕様構造要素
    • 0個又は1個の再対応構造要素

    これらは,ここに示したとおりの順序で現れなければならない。

    再対応(REMAP)

    再対応構造要素は,次のいずれかとする。

    • グリフ指標対応表識別子構造要素
    • グリフ指標変換表構造要素

    グリフ指標変換表(GLYPH INDEX TRANSLATION TABLE)

    グリフ指標変換表構造要素は,次に示す直接の下位要素群からなる 複合構造要素とする。

    • 1個の表サイズ構造要素
    • 0個以上のグリフ指標構造要素

    これらは,ここに示したとおりの順序で現れなければならない。

    表サイズ(TABLE SIZE)

    表サイズ構造要素は,基底構造要素とする。 表サイズ構造要素の値は,非負整数型の値とする。

    グリフ指標(GLYPH INDEX)

    グリフ指標構造要素は,基底構造要素とする。 グリフ指標構造要素の値は,非負整数型の値とする。

    グリフ指標構造要素の個数は, 表サイズの値と同じでなければならない。 各グリフ指標の値は,0以上でかつ表サイズの値から1を引いた値以下 の非負整数とする。

    グリフ指標変換表の処理

    グリフ指標対応表へのグリフ指標変換表の適応の効果は, 次のとおり新しいEncodingベクタを生成することとする。

    0から表サイズから1を引いた値までの各指標値nについて,新し いEncodingベクタ中の指標がnである要素の値は,古いEncodingベクタにおい て,グリフ指標変換表中のn番めのグリフ指標の値を指標とする要素の 値とする。

    再対応済みフォント仕様の処理

    再対応済みフォント仕様の処理は,次に示す各段階からなる。

    1. to obtain an Indexed Font. ]]> で規定するとおり,指標付きフォントを得るために フォント識別子フォント仕様を処理する。
    2. 再対応構造要素が,グリフ指標対応表識別子の場合, グリフ指標対応表識別子の値によって識別される 提示プロセスの環境内のグリフ指標対応表を選択する。
      • 提示プロセスの環境内にグリフ指標対応表識別子の値によって識別される グリフ指標対応表がない場合,システム依存の グリフ指標対応表を用いる。
    3. . ]]> 再対応構造要素が,グリフ指標変換表の場合, で規定するとおり,段階1で得た指標付きフォントの グリフ指標対応表から,新しいグリフ指標対応表を作成する。 GLYPH INDEX MAP TRANSLATION TABLE??
    4. 段階1で識別された指標付きフォントを表す指標付きフォント辞書の複 製中にあるグリフ指標対応表を,段階2で選択したグリフ指標対応表又は 段階3で生成したグリフ指標対応表で置き換えることによって,指標付き フォント辞書を構築する。

    再対応済みフォント仕様によって定義される指標付きフォント資源は, 段階4で構築された指標付き辞書によって定義される指標付きフォントとする。

    エラー及び警告

    提示プロセスの環境内にフォント識別子フォント仕様の値によって識別される 指標付きフォントが一つもない場合, 識別された指標付きフォントが基底指標付きフォントではなく 複合指標付きフォントの場合又は提示プロセスの環境内に グリフ指標対応表識別子の値によって識別される グリフ指標対応表が一つもない場合,構造警告が発生する。

    意図した指標付きフォント,又はグリフ指標対応表が見つからない場合, 選択された指標付きフォントは,使用するグリフ指標対応表内にあるグリフ識別子に よって識別されるグリフを一つも含んでいなくてもよく、 生成されたグリフ像が文書作成者が意図したものと異なっていてもよい。

    複合フォント仕様(COMPOSITE FONT SPECIFICATION)

    複合フォント仕様構造要素は,次に示す直接の下位要素群からなる 複合構造要素とする。

    • 1個のフォント対応表型構造要素
    • 0個又は1個のフォント対応表型パラメタリスト構造要素
    • 1個のフォント指標対応表構造要素
    • 1個のフォントリスト構造要素

    これらは,ここに示したとおりの順序で現れなければならない。 フォント対応表型の値が6の場合,フォント対応表型パラメタリスト 構造要素は,必す(須)とする。

    フォント対応表型(FMAPTYPE)

    . ]]> フォント対応表型構造要素は,基底構造要素とする。 フォント対応表型構造要素の値は,非負整数型の値とする。 その値は,で定義する複合フォントグリフ対応付け アルゴリズムの中からその一つを識別する値とする。

    フォント対応表型パラメタリスト(FMAPTYPE PARAMETERS LIST)

    フォント対応表型パラメタリスト構造要素は,次に示す直接の 下位要素群からなる複合構造要素とする。

    • 0個又は1個のエスケープ文字構造要素
    • 0個又は1個のシフトアウト構造要素
    • 0個又は1個のシフトイン構造要素
    • 0個又は1個の置換ベクタ構造要素

    直接の下位要素の順番は任意とする。 フォント対応表型の値が6の場合,置換ベクタ構造要素は必す(須)とする。

    エスケープ文字(ESCCHAR)

    エスケープ文字構造要素は,基底構造要素とする。 エスケープ文字構造要素の値は,非負整数型の値とする。 エスケープ文字構造要素の値は,0以上255以下とする。

    シフトアウト(SHIFTOUT)

    シフトアウト構造要素は,基底構造要素とする。 シフトアウト構造要素の値は,非負整数型の値とする。 シフトアウト構造要素の値は,0以上255以下とする。

    シフトイン(SHIFTIN)

    シフトイン構造要素は,基底構造要素とする。 シフトイン構造要素の値は,非負整数型の値とする。 シフトイン構造要素の値は,0以上255以下とする。

    置換ベクタ(SUBSVECTOR)

    置換ベクタ構造要素は,基底構造要素とする。 置換ベクタ構造要素の値は,オクテット列-型の値とする。

    フォント指標対応表(FONT INDEX MAP)

    フォント指標対応表構造要素は,次に示す直接の下位要素群からなる 複合構造要素とする。

    • 1個のフォント指標対応表サイズ構造要素
    • 0個以上の指標値構造要素

    これらは,ここに示したとおりの順序で現れなければならない。

    フォント指標対応表サイズ(FONT INDEX MAP SIZE)

    フォント指標対応表サイズ構造要素は,基底構造要素とする。 フォント指標対応表サイズ構造要素の値は,非負整数型の値とする。

    指標値(INDEX VALUE)

    指標値構造要素は,基底構造要素とする。 指標値構造要素の値は,非負整数型の値とする。 指標値構造要素の個数は,フォント指標対応表サイズ構造要素の値と同じ でなければならない。 MAP SIZE

    フォント指標対応表の処理

    , whose elements have the same values as the values of the corresponding INDEX VALUE structure elements. The value of the first INDEX VALUE becomes the first element of the Vector, the value of the second INDEX VALUE becomes the second element of the Vector, etc.. ]]> フォント指標対応表の処理は,で定義するとおり, Encodingベクタの作成からなる。 その各要素は,対応する指標値構造要素の値と同じ値をもつ。 最初の指標値の値がベクタの先頭の要素となり, 番目の指標値の値がベクタの2番目の要素となる。以下同様。

    フォントリスト(FONT LIST)

    フォントリスト構造要素は,次に示す直接の下位要素群からなる 複合構造要素とする。

    • 0個以上のフォント仕様構造要素

    複合フォント仕様の処理

    , for which ]]> 複合フォント仕様の処理は,26.で定義される, 次に示す複合フォント辞書の生成からなる。

    • Integer>; ]]> FontTypeの値は<0:整数>とする。
    • FontMatrixの値は,恒等座標変換とする。
    • FMapTypeの値は,フォント対応表型構造要素の値とする。
    • EscChar (エスケープ文字)の値は, 下位要素フォント対応表型パラメタリストの下位要素として エスケープ文字構造要素が存在する場合はその値に, そういう構造要素がない場合は255に等しいとする。
    • ShiftOut (シフトアウト)の値は, 下位要素フォント対応表型パラメタリストの下位要素として シフトアウト構造要素が存在する場合はその値に, そういう構造要素がない場合は14に等しいとする。
    • ShiftIn (シフトイン)の値は, 下位要素フォント対応表型パラメタリストの下位要素として シフトイン構造要素が存在する場合はその値に, そういう構造要素がない場合は15に等しいとする。
    • SubsVector (置換ベクタ)の値は, 下位要素フォント対応表型パラメタリストの下位要素として 置換ベクタ構造要素が存在する場合はその値に, そういう構造要素がない場合は指定なしとする。
    • ; ]]> Encoding (符号)の値は,フォント指標対応表識別子の値によって 識別されるフォント指標対応表を参照するベクタ参照とする。
    • FDepVectorの値は,指標付きフォントのベクタへの参照とする。 このベクタ内の指標付きフォントは, フォントリストの直接の下位にある個々の フォント仕様構造要素を処理した 結果生成される。

    複合フォント仕様によって定義される指標付きフォントは,この複合フォ ント辞書が定義する指標付きフォントとする。 . ]]> フォントリストの下位にある フォント仕様構造要素の個数が, 識別されたフォント指標対応表における指標の最大値より小さい場合, で規定するとおり,その複合指標付きフォントを使う際に, その個数を越えるフォント指標値を生成すると,内容処理例外が発生する。

    ユーザフォント仕様(USER FONT SPECIFICATION)

    ユーザフォント仕様構造要素は,次に示す直接の下位要素群からなる 複合構造要素とする。

    • 0個以上のトークン列構造要素

    ユーザフォント仕様の処理は,次に示す各段階からなる。

    1. 次に示すものを与えて内容プロセサを呼び出す。
      • ユーザフォント仕様の直接の下位要素である トークン列構造要素の値を連結することによって得られる 内容値
      • ; ]]> 最も近い上位ブロックのブロック状態から得られる解釈文脈 (で規定する。)。
    2. 内容処理の完了時に,内容プロセサが返す仮想機械状態のオペランド スタックの一番上の要素が辞書参照であることを確認する。

    ユーザフォント仕様によって定義された指標付きフォントは,段階2で 定義した指標付きフォント辞書によって定義される指標付きフォントとする。

    内容プロセサが返す仮想機械状態のオペランド スタックの一番上の要素が辞書参照ではない場合, 又は内容プロセサが返す状態が正常ではない場合, 構造エラーを発生する。

    グリフ指標対応表仕様(GLYPH INDEX MAP SPECIFICATION)

    グリフ指標対応表仕様構造要素は,次に示す直接の下位要素群からなる 複合構造要素とする。

    • 1個のグリフ指標対応表サイズ構造要素
    • 1個のグリフ識別子リスト構造要素

    これらは,ここに示したとおりの順序で現れなければならない。

    グリフ指標対応表サイズ(GLYPH INDEX MAP SIZE)

    グリフ指標対応表サイズ構造要素は,基底構造要素とする。 グリフ指標対応表サイズ構造要素の値は,非負整数型の値とする。

    グリフ識別子リスト(GLYPH IDENTIFIER LIST)

    グリフ識別子リスト構造要素は,次に示す直接の下位要素群からなる 複合構造要素とする。

    • 0個以上のグリフ識別子構造要素

    MAP SIZE -> GLYPH INDEX MAP SIZE ]]> グリフ識別子リストのサイズは,最も近い上位 グリフ指標対応表サイズ構造要素の値と同じでなければならない。 各グリフ識別子構造要素の値は,グリフ識別子型の値とする。

    グリフ指標対応表仕様の処理

    . For each index value n between 0 and the value of GLYPH INDEX MAP SIZE minus 1, the value of the element of the Encoding Vector whose index is n shall be generated as specified in . ]]> グリフ指標対応表仕様の処理は,で定義するとおり Encodingベクタを生成することからなる。 0からグリフ指標対応表サイズから1を引いた値までの各指標値n について,Encodingベクタ中の指標がnである要素の値は, で規定するとおりに生成される。

    グリフ指標対応表仕様によって定義される グリフ指標対応表は,上のEncodingベクタによって定義される グリフ指標対応表とする。

    標準のグリフ指標対応表

    . The Object Names for which Public Object Identifier values which identify Glyph Index Maps are defined by this International Standard, and the Glyph Index Maps identified by those values, are shown in . ]]> 標準のグリフ指標対応表は,で定義する。 この規格が定義する,グリフ指標対応表を識別する公開オブジェクト識別子値 に対するオブジェクト名,及びそれらの値によって識別されるグリフ指 標対応表は,次ののとおりとする。 オブジェクト名 グリフ指標対応表 GlyphIndexMap::Latin1Publishing ラテン1出版 GlyphIndexMap::Latin1PublishingA ラテン出版(A) GlyphIndexMap::IR::nnnn アルゴリズム的グリフ指標対応表nnn,ここでnnnは, 0又は0以外の数字で始まる10進数列とする。