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4. ウィンドウ環境関連

JDK1.1のAWTには,多くの新たな特徴が追加されつつある。これらの特徴は,“JDK1.1 - AWT Enhancements”(0.2を参照)に示されている。しかし,いくつかの特徴は, ビーンズ開発者にとって重要と見なせるので,4.では,新しいAWTの特徴の簡単な概要を示す。
 

4.1 データの統一的転送機構

AWTに包含が提案されているデータの統一的転送機構(Uniform Data Transfer,以下,UDT)は, カット,コピーアンドペースト,ドラッグアンドドロップなどの, 高レベルでユーザ指向の機能を使用する際における,オブジェクト, アプレット又はアプリケーション間での構造化されたデータの交換を可能にする, 基本的機構の提供を目指す。 特に,UDT機構の設計目的は,次による。

機能は,インタフェース Transferable などを基本とする。 このインタフェースは,転送可能なデータそれ自体,並びにクラス DataFlavor に基づく交換可能なデータの型を識別及び折衝するための名前空間, 両方の抽象化を定義する。

カプセル化される情報の,ある局面の構造化表現を提供しようとするオブジェクトは, インタフェース Transferable を実装し,場合によっては,新しい DataFlavors を生成することで, 構造化されたデータの新しい型を識別する付加的なデータ型を導入する。

この構造化されたデータを取得しようとするオブジェクトは, 特別なインタフェース Transferable への参照を取得し,送り元(ソース)が, 送り先にとって既知の型を提供するかどうかを決定するために, 利用可能な DataFlavors を比較する。

この規格では,DataFlavors は,データ型に対応したMIME名前空間を使用する。
 

4.2 クリップボード又は選択サービス

クリップボード又は選択サービスは,データの統一的転送機構が提供する抽象化に基づき, オブジェクト,アプレット又はアプリケーションが構造化データを交換するのを可能とする。 これらのサービスは,クラス Clipborad,つまり, 送り元と送り先との間の交換に同期を提供する名前付きの選択, 及びクリップボードの状態変化をデータ送り元に提供する, インタフェース ClipboardOwner の概念を導入することによって,構築する。
 


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