標準情報(TR)  TR X 0002:1997

マルチメディア/ハイパメディア情報処理用語(改正原案)

Glossary of Terms Used in Multimedia/Hypermedia Information Processing



序文

この標準情報(TR)は, 1996年マルチメディア/ハイパメディア調査研究をもとに工業標準化の促進に関連して特に重要と判断される技術情報をまとめ, 標準情報(TR)(タイプU)として公表するものである。
なお, この標準情報に含まれる商標又は標章は, それの所有者の商標又は標章である。

1. 適用範囲

この標準情報(TR)は,情報処理技術を用いてマルチメディア/ハイパメディア情報を生成・編集・交換・記憶し,人間の感覚器官に情報提供する際に必要なマルチメディア/ハイパメディア関連技術の用語を体系的に整理し,定義及び対応する英語を規定する。

 備考 この標準情報(TR)は,2.に示す各規格がその定義の節又は本文中で規定する用語の一部を含む。

2. 引用規格

この標準情報(TR)は,その用語規定において次の規格を引用する。

 ISO/IEC 10744:1992 Hypermedia/Time-based Structuring Language (HyTime)
  備考 JIS X 4155-1994 [ハイパメディア及び時間依存情報の構造化言語(HyTime)] が,この国際規格に一致している。
 ISO/IEC DIS 13522-1:1994 Coding of Multimedia and Hypermedia Information - Part 1; MHEG Objects Representation - Base Notation (ASN.1)
 ISO/IEC 11172:1994 Coding of moving pictures and associated audio for digital storage media up to about 1,5 Mbit/s
 ISO/IEC CD 13240, Standard hypermedia/multimedia scripting language (SMSL), 1995-07

3. 分類

極めて多岐にわたるマルチメディア/ハイパメディア技術を系統的に分類し,用語を整理することは容易ではない。ここではこの分野においてしばしば用いられ,しかも混乱して用いられ易い用語を抽出して,各分類項目に含まれる用語の数に著しいばらつきを生じさせない分類項目を設定した。その結果,次の8分類項目によって,用語分類を行っている。

4. 表記法

4.1 用語番号の表記

(1) 用語番号は,小数点で分離した2桁10進数の列によって示す。最も左の2桁10進数が,最上位分類項目を示し,右に進むに従って下位の分類項目となる。最も右の2桁10進数は,同一分類内の一連番号とする。

(2) 2桁10進数の上位の0は空白にしない。

4.2 用語の表記

(1) 各分類項目ごとに区分して,関連する概念の用語をまとめる。主となる概念があれば,それに対応する用語を先に,従となる概念に対応する用語を後にして,順次系統的に並べる。

(2) 商標登録され,広く関連業界に普及している用語で,しかもその所有者の承認のある用語は,原則としてその旨を備考に記載する。特許,意匠などがある場合も,同様とする。備考に記載されていなくても, これらの用語を含むこともある。

(3) この標準情報に含まれる商標又は標章は, それの所有者の商標又は標章である。

4.3 読みの表記

(1) 片仮名表記の用語以外の用語に関しては,用語に引き続いて平仮名で読みを表記する。6.の索引は, その読みを用いて配列順序を決めている。

4.4 定義の表記

(1) 一つの用語が利用分野によって異なる定義を必要とする場合には,分野の項番に対応する項番の定義を規定する。

(2) 文法上の用法などは,定義に引き続く丸括弧“()”内に示す。

4.5 対応英語の表記

(1) 用語が英語の短縮形のとき,ここにフルスペルを記す。

(2) 必要に応じて丸括弧“()”内に短縮形又は別表記を示す。

5. 用語

01. 基本概念

01.01 メディア

medium(plural: media)
分野
  1. 一般
  2. MHEG用語
定義
  1. 情報を担う媒体又は手段
  2. 情報を知覚(perception),表現(representation),出力(presentation),記憶(storage)又は伝送(transmission)するための手段。
備考
知覚メディアの例:音,画像
表現メディアの例:符号化文字列,ビット列
出力メディアの例:スピーカ,CRTディスプレイ,プリンタ
記憶メディアの例:CD-ROM,VTR
伝送メディアの例:より線ケーブル,光ファイバケーブル

01.01.01 マルチメディア

multimedia
分野
  1. 一般
  2. HyTime用語
  3. MHEG用語
定義
  1. コンピュータ,家電,通信などにおける画像データ(静止画又は動画),音声データ及びその他の多様なデータの組合せ。対話形で利用することが多い。
  2. 画家,作曲家などが用いる表現形態(絵画,音楽など)のような,何かを伝達するための手段の複数使用(形容詞)。
  3. 複数のメディアに関するようす(形容詞)。
備考
通常,名詞を伴って,マルチメディアサービス,マルチメディア端末,マルチメディアネットワークのように用いる。

01.01.02 ハイパメディア

hypermedia
分野
  1. 一般
  2. MHEG用語
定義
  1. 文字列を主対象とするハイパテキストを拡張した概念で,文字列,画像,音声などのオブジェクトの間に関係付けを施して,多様なアクセスを可能にした情報形態。
  2. リンク間のナビゲーション(06.06参照)によって,単一メディア及び複数メディアをアクセスする能力。

01.01.03 知覚メディア

ちかくめでぃあ
perception media
分野
MHEG用語
定義
人によって知覚される情報。
備考
例えば,人の話,雑音,音楽,テキスト,絵画,動画,情景。

01.02 仮想現実

かそうげんじつ
virtual reality (VR)
定義
現実感を伴った仮想的な世界をコンピュータによって作り出す技術。
備考
この用語は,米国VPL Research社のJaron Lanier及び同社に業務を発注したNASA Ames研究所のScott Fisherが“仮想環境ワークステーション”プロジェクトにおいて使い始めた。同社は,データグローブ(仮想的な手),データスーツなどを商品化した。

01.02.01 人工現実

じんこうげんじつ
artificial reality (AR)
定義
現実感を伴った仮想的な世界をコンピュータによって作り出す技術。人工的な現実を体験するために,データグローブのような特別の装置は使わない。
備考
米国のMyron Kruegerが,人工的な現実を作るという意味で,1974年ごろからこの用語を使い始めた。

01.02.02 サイバスペース

cyberspace
定義
電子的に実現した仮想の空間。
備考
インタネット上に実現した仮想の都市又は街を指す場合が多い。

01.03 NII

えぬあいあい
national information infrastructure
定義
米国のクリントン政権が政策目標として整備を提唱した,高速・大容量のディジタル情報通信ネットワーク。
備考
かつて全米の高速道路の整備を強力に推し進めたゴア元上院議員の業績にならい,今後の産業発展を支える基盤として大量の情報をやりとりできるこの高速通信網を,ゴア副大統領が情報スーパハイウエイと名付けた。1993年に発表されたNII行動アジェンダでは,NIIの構築に関して民間の投資活力及び競争原理による推進を唱え,政府の役割についてビジョンの提示,競争条件・事業環境などの整備,NIIの活用のための法制度整備などに力点を置いている。

01.03.01 GII

じいあいあい
global information infrastructure
定義
米国内のNIIを国際的に広げた情報スーパハイウエイ。
備考
米国のゴア副大統領が,1994年3月にブエノスアイレスで開かれたITU(国際電気通信連合)の電気通信開発会議で提唱した。

01.03.02 ハイパネットワーク

hypernetwork
定義
新しい市民社会の基盤としてのマルチメディアネットワークの形態。
備考
この形態のネットワークによって,個人が十分な情報の受発信能 力をもち,さらにネットワーク通信機能が個人の人間関係の基盤になる。

01.03.03 ナローキャスト

narrowcast
定義
特定少数向けに対象を絞った情報配送の形態。
備考

不特定多数を対象とするブロードキャストに対して,特に対象を限定する場合に用いる。

01.04 CSCW

しいえすしいだぶりゅ
computer supported cooperative work
定義
コンピュータ支援による共同作業。
備考
米国においてグループウェアに先行して使われた。CSCWのために作られたソフトをグループウェアという。

01.04.01 グループウェア

groupware
定義
グループでの作業を支援して生産性を上げるために作られたソフトウェア又はソフトウェアを含む仕組み。

01.05 オブジェクト指向

おぶじぇくとしこう
object-oriented
定義
データとプログラムとを組み合わせたオブジェクトという単位で情報を処理する方式。

02.アプリケーション

02.01 エレクトロニックコマース

electronic commerce
定義
電子商取引又は電子商取引によって実現する市場。
備考
インタネットなどのネットワーク環境に仮想店舗を作り,その店舗を介して売買を行う。

02.01.01 バーチャルコーポレーション

virtual corporation
定義
電子的な環境に構築された仮想の企業形態。
備考
例えば,提携先の企業をあたかも自社の部門のように動かすことによって,大きな事業をなし遂げたり,経営効率を上げることを目的とする。1993年に,米国の経営コンサルタントのウイリアムデビドゥ及びマイケルマローンが,彼らの著書の中でこの概念を提唱した。

02.01.02 ディジタルキャッシュ

digital cash
定義
ネットワーク上での電子的な通貨。
備考
インタネット上に電子的な通貨を流通させるために考えられた。技術的な実現手法だけでなく,従来の通貨との換金の方法などの運用面での研究開発も世界中で行われている。

02.01.03 オンラインショピング

online shopping
定義
ネットワークを介して消費者が商品情報を入手し,ネットワークを介して注文を出す,無店舗販売。

02.02 電子出版

でんししゅっぱん
electronic publishing
定義
電子的な手法を用いて編集・表示・配布を行う出版の形態。
備考
CD-ROMなどの可換記憶メディアを使った配布形態と,インタネット,パソコン通信などを使ったオンラインによる配布形態とがある。従来は印刷物生成のための電算写植を電子出版と呼んでいたが,デスクトップパブリシング(02.02.01参照)をはじめとするコンピュータ化の普及と共に,電子的な手段を用いて配布することまで含めて電子出版と呼ぶようになった。

02.02.01 デスクトップパブリシング

desktop publishing (DTP)
定義
パーソナルコンピュータなどを使った個人的な環境で,高品質な出版物を編集・出版する形態。

02.02.02 サイバパブリシング

cyberpublishing
定義
インタネットなどのネットワークの上で実現する電子出版の形態。
備考
出版情報の所在地は1か所ではなく,ネットワーク上に分散している。これらの情報をネットワークによって統合的に結びつけて出版を行う。

02.03 ディジタル図書館

でぃじたるとしょかん
digital library
定義
文字列だけでなく,動画,音声などをも含むマルチメディア図書の収集・蓄積・配布を,ディジタル信号の形態で統合的に扱う図書館。
備考
電子図書館(electronic library)及び仮想図書館(virtual library)と同義。米国では,ディジタル図書館が用語として定着しつつある。1994年5月に開催された“1994 Workshop on Digital Libraries(ADL94)”及び同年6月のコンファレンス“Digital Libraries‘94(DL94)”で,その用語が広く認知された。1995年4月号のCACMでDigital Librariesの特集記事が掲載されるに至って,この用語がさらに普及した。

02.04 インタラクティブテレビ

interactive television
定義
情報伝達が一方向の従来のテレビと異なり,利用者からの要求を受けて応答するテレビの通信形態。対話形テレビとも言う。
備考
この応用として,ビデオオンデマンド(02.04.01参照),ニュースオンデマンド(02.04.02参照),商品情報を画像を見ながら検索して注文できるオンラインショピング(02.01.03参照)などがある。

02.04.01 ビデオオンデマンド

video on demand
定義
利用者からの要求に応じて映像情報を送る対話形映像情報サービス。
備考
コンピュータとネットワークとの組合せによって,遠隔地の映像を利用者の要求に応じて送り届けて,レンタルビデオショップが手元にあるようなサービスを可能にする。

02.04.02 ニュースオンデマンド

news on demand
定義
利用者からの要求に応じてニュース情報を送る対話形映像情報サービス。
備考
コンピュータとネットワークとの組合せによって,利用者が必要とするニュース映像が即時に利用者に届けられる。

02.04.03 通信カラオケ

つうしんからおけ
Karaoke on demand
定義
ネットワークを用いてサーバから端末へ楽曲データを配送するカラオケシステム。
備考
反復使用する幾つかの画像データだけを端末に記憶し,楽曲データは遠隔地にあるサーバから,利用者の要求に応じてネットワークを介してダウンロードする。大量の楽曲データを記憶する必要がないため,端末を小形にでき,新曲への対応が素早くできる。頻繁に利用する楽曲データを,端末内にキャッシュするシステムも多い。64kb/sのISDNを利用したり,電話回線とMODEMとを用いることが多いが,ATM回線の利用も実験されている。

02.05 テレコンファレンス

teleconference
定義
ネットワークを用いて遠隔地の参加者が出席する会議。
備考
電話会議,テレビ会議などがある。

02.06 コンピュータテレフォニ

computer telephony
定義
コンピュータによって電話機能(テレフォニ)を利用する方法。
備考
内線電話網,公衆電話網などの音声ネットワークと,LANなどのデータネットワークとを統合することによって実現する。

02.07 テレメディスン

telemedicine
定義
ネットワークを用いて,遠隔地にいる患者に対して診察・診断を行う医療。

02.07.01 テレパソロジ

telepathology
定義
ネットワークを用いて,遠隔地にいる医者を支援する医療。

02.08 デスクトップビデオ

desktop video
定義
パーソナルコンピュータなどを使った個人的環境で行う映像情報編集形態。

02.08.01 デスクトップミュージック

desktop music
定義
パーソナルコンピュータなどを使った個人的環境で,音楽を作曲・編曲又は演奏する形態。

02.09 インフォテイメント

infortainment
定義
情報(information)及び娯楽(entertainment)の合成語であって,楽しめる情報サービス。

02.09.01 ビデオゲーム

video game
定義
対話形の映像情報を楽しむシステム又はソフトウェア。
備考
テレビゲームと同義であり,主として米国で使われる用語。

02.09.02 エデュテイメント

edutainment
定義
教育(education)及び娯楽(entertainment)の合成語であって,両方の要素を取り入れた楽しく学習できるサービス。

02.10 カーナビゲーション

car navigation
定義
自動車の位置を衛星などを使って測定し,その位置を地図上に電子的に表示したり,走行ルートなどを指示する,運転支援情報を与えるシステム。
備考
CD-ROMに地図を記憶し,衛星などによる位置情報の測定結果を重ねてディスプレイに表示することが多い。

03.アプリケーションの要素技術

03.01 ブラウザ

browser
定義
あらかじめ規定された様式で記憶した情報を,閲覧に適するよう表示するソフトウェア。
備考
クライアントサーバ形のネットワーク環境の普及とともに,Netscapeのように,WAN又はLANで結ばれた他のコンピュータ内に記憶したものを閲覧するブラウザが登場している。ほぼ同義な語としてビュア(03.01.01参照)があるが,ビュアに比べると,データを“一覧する”という意味が強い。

03.01.01 ビュア

viewer
定義
あらかじめ規定された様式で記憶した情報を,人間にとって読みやすい又は認識しやすい形で表示するソフトウェア。
備考
ほぼ同義な語としてブラウザがある。

03.02 アーカイブ

archives
定義
電子メディアにおける情報の保管場所。
備考
元々は,公文書,古文書及びその保管場所を示す。それが,パーソナルコンピュータ,インタネットなどの電子メディアに適用されて,この定義の意味で使われている。

03.03 インタネット

  1. internet
  2. Internet
分野
コンピュータネットワーク用語
定義
  1. 網間接続ネットワーク。例えば,LANとLANとを広域に接続する。
  2. TCP/IP(transmission control protocol/internet protocol)を採用して米国で実現された網間接続ネットワークを示す(固有名詞)。
備考
Internetは,1970年代に米国防総省(DARPA)のコンピュータネットワークとして構築された。その後,TCP/IPを使った世界最大のコンピュータネットワークに発展した。DARPAを起源とするコンピュータネットワークは,厳密にはThe Internetと呼ばれる。

03.03.01 イントラネット

intranet
分野
コンピュータネットワーク用語
定義
インタネットの技術を企業情報システムに応用したネットワーク。
備考
WWW(world wide web)などのインタネット技術を,企業内又は企業間での情報共有に応用する。

03.03.02 ホームページ

home page
分野
インタネット用語
定義
インタネットのWWW(world wide web)サーバへの情報アクセスに際して表示される,情報提供者ごとの入り口に相当する画面。
備考
index.htmlというファイルがホームページの画面になる場合が多い。

03.03.03 マルチキャストバックボーン

multicast backbone(MBONE)
分野
インタネット用語
定義
インタネット上で特定のグループを指定してデータを送るためのネットワーク。
備考
音声,動画などを放送するために用いられる。

03.03.04 World Wide Web

わあるどわいどうぇぶ
WWW
分野
インタネット用語
定義
1989年にスイスの欧州素粒子物理学研究所(CERN: Centre Europeen pour la Recherche Nucleaire)が開発した,インタネット上のハイパテキストシステム。
備考
テキスト記述にはHTML(05.03参照)を用い,URL及びHTTPを組み合わせて世界中のインタネットリソースに対するリンクを実現している。
URL: uniform resource locator,リンク端を示すインタネット上のファイルアドレス。
HTTP: hypertext transfer protocol,インタネット上でハイパテキストのリンクのたどりを実行するプロトコル。

03.03.05 Proxy Server

ぷろくしさあば
分野
インタネット用語
定義
インタネット上でLANとWANとの間に位置し,LAN側のクライアントからの要求を受けてWANへのアクセスを代行する代理サーバ。
備考
インタネット側からはProxy Serverしか見えないため,セキュリティの向上(例えば, ファイアウォールの構築)に利用する。漢字符号の変換に利用することもあり,これを特にDelegateサーバという。

03.03.06 IP v6

あいぴいぶいしくす
internet protocol version six
分野
インタネット用語
定義
インタネットのプロトコル開発を行っているプロジェクトであるIETF(Internet Engineering Task Force)が,次期ネットワーク層プロトコルとして規定しようとしているプロトコル。
備考
現在用いられているv4と比べて,収容できるノード数を増やせるようにアドレス空間を128ビットに拡張している。中継処理の高速化を目指して,ヘッダを簡素化している。

03.04 認証

にんしょう
authentication
分野
情報通信用語
定義
ネットワークの利用者が,確かに本人であることを確認すること。

03.04.01 電子署名

でんししょめい
digital signature
分野
認証用語
定義
ネットワークを通じて送信された情報が,確かに発信者が送信したものであることを証明すること。
備考
暗号技術を利用する。

04.生成モデル

04.01 オーサリングツール

authoring tool
  
定義

文字列,動画,音声などの多様な内容を含むマルチメディアデータを編集して,マルチメディアタイトルを作りあげるソフトウェア又は装置。
備考

画面上の操作で容易にマルチメディアタイトルの制作を可能にすることによって,従来は専門家に限られたオーサリングの作業を大衆化できる。

04.02 ディジタイザ

digitizer
  
定義
図形の入力のために位置情報をディジタル化する装置。
  
備考
平面上の点をペン又はカーソルで指定すると,その座標値が求められる。2次元だけでなく,CG用の3次元のディジタイザもある。

04.02.01 ビデオキャプチャ

video capture
  
定義
アナログの映像信号をディジタル化すること又はそのための装置。
  
備考
音声信号のディジタル化機能,映像情報の圧縮機能などを含む。パーソナルコンピュータの拡張スロットに納められるビデオキャプチャボードなどがある。

04.03 レンダリング

rendering
  
分野
CG用語
  
定義
3次元物体を2次元上で表現すること。
  
備考
隠れて見えない部分の消去,物体が透明な場合の透ける部分の表現,立体感を出すための影付けなどを行う。

04.03.01 レイトレーシング

ray tracing
  
分野
CG用語
  
定義

物体の投影点から視点までの光線(ray)を追跡(tracing)するアルゴリズム。   
備考
3次元物体をリアルに表現するために輝度,影付け,透明光,反射光などを計算する。

04.03.02 Zバッファ法

ぜっとばっふぁほう
Z-buffer method
分野
CG用語
定義
レンダリングにおける隠面消去処理に関して,2次元画像に対応した2次元配列を用意し,画素ごとにその画素の深度Zの値を記憶させて物体の前後関係を判断する方法。
備考
この名称は,Z値を記憶するメモリをZバッファと呼ぶことに由来する。アルゴリズムが簡単であり,前後判定処理の一部をハードウェア化できるため,広く用いられている。

04.03.03 ラジオシティ法

らじおしてぃほう
radiosity method
分野
CG用語
定義
レンダリングにおいて,環境内に含まれる各種光源と,すべての反射光からの直接照明量とを算出する方法。
備考
間接光をも考慮した極めてリアルな画像を再現できる。レイトレーシング法では視点を移動した場合に再計算が必要になるが,ラジオシティ法では観察者の視点に依存しない利点がある。

04.04 モデリング

modelling
  
分野
CG用語
  
定義
3次元物体を2次元で表現して,可視化すること。

04.05 ノンリニア編集

のんりにあへんしゅう
non-linear editing
  
定義
ビデオテープを使用せずに,ランダムアクセス可能な記憶メディアに映像情報を記憶して編集を行うこと。

05.構造モデル

05.01 ハイパテキスト

hypertext
分野
  1. 電子文書用語
  2. HyTime用語
定義
  1. 多様な順序での文書のレビューを可能にするために,必要なオブジェクト間にハイパリンクを定義した,主として符号化文字列によって構成された文書情報。
  2. 複数の順序でアクセスできる情報。
備考
HyTimeにおけるハイパテキストは,単一の文書であっても,文書のライブラリ(ハイパ文書)であってもよい。脚注又は内部の相互参照を含む本は,単一文書のハイパテキストの例である。外部の相互参照(例えば書誌情報の引用)をもつ本は,全体としてハイパ文書(05.02.01.01参照)を構成するライブラリのメンバである。

05.01.01 リンク

link
分野
電子文書用語
定義
二つのアンカの間の関係。

05.01.02 アンカ

anchor
分野
電子文書用語
定義
ハイパテキストにおいて相互関係を定義された節(node,05.01.03参照)の中の指定領域。

05.01.03 節

せつ
node
分野
電子文書用語
定義
ハイパテキストを構成する,番地付け可能な基本要素。

05.01.04 実行時

じっこうじ
run-time
分野
電子文書用語
定義
利用者によって記述されるアプリケーションを実行するとき。

05.02 HyTime

はいたいむ
hypermedia/time-based structuring language
分野
HyTime用語
定義
ハイパメディア及び時間依存情報の構造化言語の略語。ハイパテキストのハイパリンク付け,時間的及び空間的な事象配置,並びに同期を表現するために標準化された,ハイパメディアの構造化言語。
備考
ISO/IEC 10744 (JIS X 4155)が規定する。

05.02.01 ハイパメディア文書

はいぱめでぃあぶんしょ
hypermedia document
分野
HyTime用語
定義
ハイパメディア応用(ハイパテキスト及び/又はマルチメディア機能を含む情報処理アプリケーション)に用いる文書又はハイパ文書(05.02.01.01参照)。
備考
HyTimeではハイパ文書は,ほとんどの場合ハイパメディア文書でもあり,ハイパメディア応用で普通に使われる。しかし,必ずしもすべてのハイパメディア文書がハイパ文書であるわけではない。ビデオクリップをもつがハイパリンクのない文書は,その例である。

05.02.01.01 ハイパ文書

はいぱぶんしょ
hyperdocument
分野
HyTime用語
定義
連結網(05.02.02.01参照)によって互いに結合された二つ以上の文書又は他の情報オブジェクト。

05.02.01.02 HyTime文書

はいたいむぶんしょ
HyTime document
分野
HyTime用語
定義
HyTimeの定義に従って特性(アプリケーション,HyTime機能又はSGML解析系によって認識される情報オブジェクトの性質)を基本表現したSGML文書。

05.02.02 ハイパリンク

hyperlink
分野
HyTime用語
定義
二つ以上のオブジェクトの間の関係を表現する情報構造。

05.02.02.01 連結網

れんけつもう
web
分野
HyTime用語
定義
一緒に用いる一つ以上のハイパリンクの集合。

05.02.02.02 端点

たんてん
anchor
分野
HyTime用語
定義
ハイパリンクで結合したオブジェクト又はオブジェクトの集合体。
備考
端点は,文書,要素,データのまとまり(chunk)などであってよい。

05.02.03 事象

じしょう
event
分野
HyTime用語
定義
座標空間におけるオブジェクトの出現。
備考
事象が,オブジェクトを配置済み存在範囲(座標空間における位置及び大きさ)と関連付ける。

05.02.04 事象投影

じしょうとうえい
event projection
分野
HyTime用語
定義
一つの座標空間からもう一つの座標空間への(投影元から投影先への)事象の配置済み存在範囲の変換。
備考
事象投影の一例が,利用者装置座標から実空間座標への変換である。

05.02.05 描出

びょうしゅつ
rendition
分野
HyTime用語
定義
HyTime文書に対して,その表示準備のために実行する処理。アプリケーション固有の処理に加えて,HyTimeが定義する事象投影(05.02.04参照)及びオブジェクト修飾を含む。

05.03 HTML

えいちてぃいえむえる
hypertext markup language
分野
インタネット用語
定義
SGML(Standard Generalized Markup Language,標準一般化マーク付け言語)のインスタンス。WWW(03.03.04参照)によって交換するハイパテキストを構造記述する文書記述様式。
備考
インタネットのプロトコル開発を行っているプロジェクトであるIETF(Internet Engineering Task Force)などによって,継続的にバージョンアップが行われている。

05.04 MHEG

エムヘグ
multimedia hypermedia experts group
分野
MHEG用語
定義
マルチメディアデータをCD-ROMなどの記憶メディア又はネットワークによって交換する際のマルチメディア/ハイパメディア情報符号化表現方式。主としてマルチメディアコンテンツの出力位置及びタイミングの記述方法を規定し,個々のコンテンツの符号化にはJPEG,MPEGなど既存の方式を適用する。
備考
ISO/IEC 13522が規定する。当初フランスがビデオテックスサービス“ミニテル”の次期システムを狙って,この標準化を提唱した。現在は主として,ビデオオンデマンド,ディジタルTV放送における番組案内などへの応用が試みられている。

05.04.01 同期

どうき
synchronisation (synchronization)
分野
  1. MHEG用語
  2. MPEG用語
定義
  1. 複数オブジェクト相互の時空間関係。
  2. 複数データストリームの間(例えば,音声データと画像データとの間)の時間関係。

05.04.02 オブジェクト

object
分野
MHEG用語
定義
有限, かつ, 独立に自己完結している一かたまりの情報。

05.04.03 フック

hook
分野
MHEG用語
定義
オブジェクトなどを処理するための手掛かりとなる付加情報。例えば,符号化パラメタ。

05.04.04 スクリプトウェア

scriptware
分野
MHEG用語
定義
スクリプトを扱う処理。

05.05 OMFI

おうえむえふあい
Open Media Framework Interchange Format
分野
ファイルフォーマット用語
定義
Avid Technology社の主導で標準化が行われているOpen Media Frameworkと呼ぶマルチメディア処理モデルの根幹を成すマルチメディアファイルフォーマット。IMA(Interactive Multimedia Association)によって標準化された,Apple社のBentoフォーマットを用い,動画,音声,アニメーションなどの時間依存のデータの間の同期関係を記述できる。
備考
基本的な構造はQMFに類似しているが,特殊効果,遷移などを記述する構造,再ディジタイズを可能にするためのデータソースの特定機構などを備え,放送業界における編集・記憶フォーマットとして普及している。

05.06 QuickTime

くいっくたいむ
分野
ファイルフォーマット用語
定義
Apple社のMacintoshのOSであるSystem7のマルチメディア拡張。

05.06.01 QMF

きゅうえむえふ
QuickTime Movie File Format
分野
ファイルフォーマット用語
定義
QuickTimeで用いる時間依存のメディアを記憶・交換するためのマルチメディアファイルフォーマット。時間軸上の同期を記述するためのタイムスケールをもち,音声,画像,テキスト,アニメーションなどをその構成要素としてもつ。
備考
MHEGが,オブジェクト間のメッセージ交換に基づく非線形の処理モデルであるオブジェクトモデルを採用しているのに対し,QMFは,構成要素のマルチメディアデータ(Media Atom)に対する処理の順序が時間軸に沿って並行して並んでいるトラックモデルを採用している。MHEGのオブジェクトは,マルチメディアデータを記憶する容器に相当するコンテナとして機能するオブジェクトになり得るが,QMFにはそのような機能はない。

06. システム/インタフェース

06.01 ヒューマンインタフェース

human interface
定義
人間とコンピュータとが相互に情報を交換するための規定又は概念。

06.02 インタラクティブ

interactive
分野
ヒューマンインタフェース用語
定義
人間がコンピュータのメッセージに対し命令を与え,それに対してコンピュータがメッセージを返すという動作を繰り返しながら処理を進める対話形の操作方法。

06.02.01 オンデマンド

on-demand
分野
ヒューマンインタフェース用語
定義
対話形システムにおいて,サービスを受けるシステム又は人が,必要に応じてサービス内容を指定すること。

06.03 GUI

じいゆうあい
graphical user interface
分野
ヒューマンインタフェース用語
定義
絵などの視覚的な図形を介して人間とコンピュータとが情報を交換するインタフェース又はそれを実現するソフトウェア。
備考
GUIに対して,文字ベースのインタフェースをCUIという。

06.03.01 マルチウィンドウ

multiwindow
分野
ヒューマンインタフェース用語
定義
一つの画面を複数の領域に分割して,それらの領域に複数の仕事を同時に表示すること。
備考
一つの画面の上での複数画面の表示が,窓のように見えることから,この名称がある。

06.03.02 ボタン

button
定義
オン・オフの選択に使う,画面に表示された入力インタフェース。

06.04 スクリプト言語

すくりぷとげんご
scripting language
分野
SMSL用語
定義
次の特徴をもつプログラミング言語。すなわち,構文及び文法が自然言語に近い,専門のプログラマでない人を対象とする,機能よりも簡潔さを重視して設計されている,アプリケーションクラスに特化している(ISO/IEC CD13240参照)。

06.04.01 スクリプト

script
定義
スクリプト言語で書かれたプログラム。

06.04.02 メッセージ

message
分野
SMSL用語
定義
オブジェクト間の交信情報(ISO/IEC CD13240参照)。

06.05 エージェント

agent
定義
人間が指示したことを人間の代わりに電子代理人として実行してくれるソフトウェア。
備考
大量な情報が行き交うネットワークを円滑に利用可能にするためのソフトウェア。自律的に独自の判断で行動・処理を完結できるソフトウェア又は機能。

06.06 ナビゲーション

navigation
分野
コンピュータネットワーク用語
定義
インタネットなどのネットワークの上で,求める情報にすばやくたどりつくことを可能にする誘導。

06.07 MIDI

みでぃ
music instrument digital interface
定義
電子楽器を接続するためのディジタル楽器情報転送規格。
備考
(社)音楽電子事業協会(Association of Musical Electronics Industry: AMEI)が, 米国のMMA(MIDI Manufacturers Association)との協議によって, この規格を維持している。

07. コンテント

07.01 動画コンテント

07.01.01 MPEG

えむぺぐ
moving picture experts group
分野
高能率符号化用語
定義
フレーム間相関及び離散余弦変換に基づく,音声及び動画の高能率符号化方式。
備考
CD-ROMの転送速度を考慮して決められたMPEG1と,HDTVまで対象範囲を広げたMPEG2とがある。

07.01.01.01 タイムスタンプ

time-stamp
分野
MPEG用語
定義
事象の時刻。

07.01.01.02 スケーラビリティ

scalability
分野
MPEG用語
定義
ディジタル符号化されたビットストリームが,複数の異なるプラットホーム能力に適応して利用できる性質又はそれを実現する技術。
備考
高解像度TV(HDTV)と標準方式TV(SDTV)との両立性又はグレースフルデグラデーション(07.01.01.03参照)を実現するために用いる。

07.01.01.03 グレースフルデグラデーション

graceful degradation
分野
MPEG用語
定義
ディジタル伝送システム,ディジタル記憶システムなどにおいて,誤り訂正が動作しないほどのビットエラー率条件下においても,限られた品質で音声・動画などの再生を可能にする技術。
備考
衛星ディジタルTV放送では,降雨減衰によって伝送品質が限度より低下すると,全くTV受信ができなくなる。そこで,通常品質のチャネルと低品質ではあるがエラー耐性の強いチャネルとを用意して,スケーラビリティを適用することによって,降雨時においても全く受信できなくなることを回避する。

07.02 静止画コンテント

07.02.01 TIFF

てぃふ
分野
ファイルフォーマット用語
定義
静止画像を交換するためのファイルフォーマットであって,MMR,JPEG(07.02.02参照)などの各種符号化方式を利用可能にしている。
備考
元々はアルダス社のファイルフォーマットであったが,その後ISOが追認した。

07.02.02 JPEG

じぇいぺぐ
分野
高能率符号化用語
定義
離散余弦変換に基づく連続階調静止画の高能率符号化方式。
備考
符号化効率が高く,TIFFなどの符号化方式として用いられ,動画の符号化にも用いられる。

07.03 音声コンテント

07.03.01 デュアルチャネルモード

dual channel mode
分野
MPEG用語
定義
一つのビットストリーム中に独立したプログラム内容(例えば, 2か国語プログラム)をもつ2音声チャネルのモード。
備考
符号化処理は,ステレオモードと同一とする。

07.03.02 インテンシティステレオ

intensity stereo
分野
MPEG用語
定義
高音域において左右チャネルのエネルギ変化だけを記録することによって,ステレオ音声信号のステレオ相関性又は冗長性を利用する音声符号化方式。

07.03.03 ジョイントステレオ符号化

じょいんとすてれおふごうか
joint stereo coding
分野
MPEG用語
定義
ステレオ音声信号の相関性又は冗長性を利用する音声符号化方式。

07.03.04 臨界帯域

りんかいたいいき
critical band
分野
MPEG用語
定義
聴覚の周波数分解能に対応したスペクトル領域における聴覚心理尺度。

07.03.04.01 臨界帯域尺度

りんかいたいいきしゃくど
critical band rate
分野
MPEG用語
定義
周波数の聴覚心理関数。ある可聴周波数における臨界帯域尺度は,その周波数以下での臨界周波数に比例する。

08. ハードウェア

08.01 セットトップボックス

settop box
分野
  1. CATV用語
  2. コンピュータネットワーク用語
定義
  1. CATV(ケーブルテレビ)ネットワークとテレビ受信機とのインタフェースであって,テレビ信号の選択,受信プログラム制限,暗号復号などを行う。
  2. マルチメディアネットワークを家庭内に引き込んでマルチメディアサービスを提供するアダプタであって,ビデオオンデマンド,インタネット接続などの処理をする。

08.02 グラフィックエンジン

graphic engine
定義
画像処理を高速に実行するための専用プロセサ。

08.03 グラフィックアクセラレータ

graphics accelerator
定義
画像処理を高速化するための周辺装置。
備考
専用プロセサ及びメモリで構成され,コンピュータ本体に追加可能となっている。

08.04 CD-ROM

しいでぃいろむ
compact disk read-only memory
分野
可換記憶メディア用語
定義
コンパクトディスク(CD)のフォーマット上にボリューム構造及びファイル構造を規定した再生専用可換記憶メディア。ISO 9660 (JIS X 0606)が規定する。
備考
ハイシエラグループが規定したフォーマットを,ISOが追認した。マルチセション,セキュリティなどに関する拡張要求が高まっている。大量複製が容易であるため,電子出版物の流通・配布に広く利用されている。

08.04.01 CD-WO

しいでぃいだぶりゅおう
compact disk write-once
分野
可換記憶メディア用語
定義
CD-ROMのフォーマットを用いて追記を可能にした可換記憶メディア。
備考
CD-ROMの開発工程における“試し刷り”用に使われることが多い。

08.05 DVD

でぃいぶいでぃい
digital video disk (digital versatile disk)
分野
可換記憶メディア用語
定義
動画データなどの大量データの記録を主対象とする高密度大容量光ディスク。1枚で数Gバイトの容量をもつ。
備考
東芝及びソニーがそれぞれ異なる方式で開発した。ボリューム構造及びファイル構造について,OSTA(Optical Storage Technology Association)を中心として標準化の調整が行われ,ISO/IEC 13346に基づくUDFS(Universal Disk Format Specification)が合意された。その内容は, TR X 0001に一致している。


6. 索引

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索引データ




アーカイブ 03.02
IP v6 03.03.06
アンカ 05.01.02
インタネット 03.03
インタラクティブ 06.02
インタラクティブテレビ 02.04
インテンシティステレオ 07.03.02
イントラネット 03.03.01
インフォテイメント 02.09
HTML 05.03
エージェント 06.05
エデュテイメント 02.09.02
NII 01.03
MHEG 05.04
MPEG 07.01.01
エレクトロニックコマース 02.01
OMFI 05.05
オーサリングツール 04.01
オブジェクト 05.04.02
オブジェクト指向 01.05
オンデマンド 06.02.01
オンラインショピング 02.01.03
カーナビゲーション 02.10
仮想現実 01.02
QMF 05.06.01
QuickTime 05.06
グラフィックアクセラレータ 08.03
グラフィックエンジン 08.02
グループウェア 01.04.01
グレースフルデグラデーション 07.01.01.03
コンピュータテレフォニ 02.06
サイバスペース 01.02.02
サイバパブリシング 02.02.02
GII 01.03.01
CSCW 01.04
CD-WO 08.04.01
CD-ROM 08.04
GUI 06.03
JPEG 07.02.02
事象 05.02.03
事象投影 05.02.04
実行時 05.01.04
ジョイントステレオ符号化 07.03.03
人工現実 01.02.01
スクリプト 06.04.01
スクリプトウェア 05.04.04
スクリプト言語 06.04
スケーラビリティ 07.01.01.02
05.01.03
セットトップボックス 08.01
Zバッファ法 04.03.02
タイムスタンプ 07.01.01.01
端点 05.02.02.02
知覚メディア 01.01.03
通信カラオケ 02.04.03
DVD 08.05
ディジタイザ 04.02
ディジタルキャッシュ 02.01.02
ディジタル図書館 02.03
TIFF 07.02.01
デスクトップパブリシング 02.02.01
デスクトップビデオ 02.08
デスクトップミュージック 02.08.01
デュアルチャネルモード 07.03.01
テレコンファレンス 02.05
テレパソロジ 02.07.01
テレメディスン 02.07
電子出版 02.02
電子署名 03.04.01
同期 05.04.01
ナビゲーション 06.06
ナローキャスト 01.03.03
ニュースオンデマンド 02.04.02
認証 03.04
ノンリニア編集 04.05
バーチャルコーポレーション 02.01.01
HyTime 05.02
HyTime文書 05.02.01.02
ハイパテキスト 05.01
ハイパネットワーク 01.03.02
ハイパ文書 05.02.01.01
ハイパメディア 01.01.02
ハイパメディア文書 05.02.01
ハイパリンク 05.02.02
ビデオオンデマンド 02.04.01
ビデオキャプチャ 04.02.01
ビデオゲーム 02.09.01
ビュア 03.01.01
ヒューマンインタフェース 06.01
描出 05.02.05
フック 05.04.03
ブラウザ 03.01
Proxy Server 03.03.05
ホームページ 03.03.02
ボタン 06.03.02
マルチウィンドウ 06.03.01
マルチキャストバックボーン 03.03.03
マルチメディア 01.01.01
MIDI 06.07
メッセージ 06.04.02
メディア 01.01
モデリング 04.04
ラジオシティ法 04.03.03
臨界帯域 07.03.04
臨界帯域尺度 07.03.04.01
リンク 05.01.01
レイトレーシング 04.03.01
連結網 05.02.02.01
レンダリング 04.03
World Wide Web 03.03.04




附属書 A マルチメディア/ハイパメディア略語



A.1 略語の選択基準及び分類

A.1.1 選択基準

略語については, フルスペルの用語以上にその意味が不明である場合に用語集を参照することが多い。マルチメディア/ハイパメディア分野の略語であるかどうかを知るために用語集を参照することも少なくはない。そこでこの略語一覧では, 5.の用語よりもその選択基準を緩和し, さらに広い範囲からその収録を行っている。

解説の4.1のマルチメディア/ハイパメディア用語選択モデルに示す各種分野(例えばISDN用語, CATV用語)を特定し, その分野において比較的頻繁に用いられ, ほぼ定着した略語を採録する。

分野は, 第2キーワード(第2KW)として略語に添付する。

A.1.2 分類

略語には定義を与えていないが, 体系的な整理分類を与えて文献参照等を容易にしている。この分類は第1キーワード(第1KW)として各略語に添付する。

第1キーワードは, 次の機能体系に基づく。

  1. 伝達系
    1. インフラ
      • 通信放送
      • 記憶媒体
    2. 情報処理
      • システム
      • 信号処理
  2. アプリケーション系
    1. 基本要素
      • 情報表現
      • モデル
    2. サービス
      • システムサービス
      • その他
  3. その他
      • 団体
      • 法規

A.2 略語一覧

Web版の標準情報では, ここに示す略語一覧データを, 次をクリックすることによって得ることができる。

略語一覧データ




略語 正式名称 第1KW(機能) 第2KW(分野)
3D DDI 3D device driver interface システム API
AAL ATM(asynchronous transfer mode) adaptation layer 通信放送 ATM
AC access control システム セキュリティ
ACSE application control service element モデル OSI
ACU access control unit モデル
AD-HDTV advanced digital-HDTV(high definition television) 通信放送
ADSL asymmetric digital subscriber line 通信放送
AE application entity モデル OSI
AFI authority and format identifier 情報表現 セキュリティ
AIFF audio interchange file format 信号処理 音声
AN access network 通信放送
AN access node 通信放送
ANT active network termination 通信放送
AP access point 通信放送
AP attachment point 情報表現 MHEG
API application programming interface システム
ASAP application(-service-layer) service access point モデル OSI
ASCII american standard code for information exchange 情報表現
ASE application service element モデル OSI
ASN.1 abstract syntax notation 1 モデル OSI
ASRM abstract system reference model モデル DAVIC
ATM asynchronous transfer mode 通信放送
ATSC Advanced Television Systems Committee 団体
ATV advanced television 通信放送
AVI audio video interleaving 信号処理 動画
AVR audible volume range 情報表現 MHEG
B-CDMA broadband-CDMA(code division multiple access) 通信放送
B-ISDN broadband ISDN(integrated services digital network) 通信放送
BBS bulletin board system システムサービス
BCC bearer channel connection 通信放送
BCC blind carbon copy システムサービス
BER basic encoding rules 情報表現 OSI,MHEG
BER bit error ratio 通信放送
BMP bit map picture 信号処理 画像
BOS bounded object set 情報表現 HyTime
BS broadcast satellite 通信放送
CA conditional access 通信放送
CALS 1)computer-aided acquisition and logistics support モデル
CALS 2)continuous acquisition and lifecycle support モデル
CALS 3)commerce at light speed モデル
CAP carrierless amplitude and phase modulation 信号処理
CATV cable television システムサービス CATV
CATV community antenna television システムサービス
CC current condition(within a link condition) 情報表現 MHEG
CD-G compact disk-graphics 記憶媒体
CD-I compact disk-interactive 記憶媒体
CD-R compact disk-recordable 記憶媒体
CD-ROM compact disk read only memory 記憶媒体
CDMA code division multiple access 信号処理 交換機,無線通信
CDV compact disk video 記憶媒体
CERN Conseil Europeen pour la Recherche Nucleaire 団体 Inetrnet
CG computer graphics システム CG
CGI common gateway interface システム Internet
CGI computer graphics interface システム CG
CGM computer graphics metafile システム CG
CGSU channel original generic spatial unit 情報表現 MHEG
CHAP challenge handshake authentication protocol 通信放送 Internet
CIE Commission Internationale de I'Eclairage 団体
CIX Commercial Internet eXchange 通信放送 Internet
CLNP connectionless network protocol 通信放送
CLP cell loss priority 通信放送
CLUT color lookup table 信号処理
CMB CRC(cyclic redundancy check) message block 通信放送
CMIP common management information protocol モデル OSI,ネットワーク管理
CMISE common management information service element モデル OSI,ネットワーク管理
CMYK cyan magenta yellow black 信号処理 画像
CN core network モデル DAVIC
CORBA common object request broker architecture 通信放送 OMG
CP control plane モデル B-ISDN,ATM
CPS channel presentation space 情報表現 MHEG
CPS content provider system モデル DAVIC
CRC cyclic redundancy check 信号処理
CRM connection resource manager モデル DAVIC,ATM
CRPS channel relative presentation space 情報表現 MHEG
CS communication satellite 通信放送
CSPS constrained system parameter stream 信号処理 MPEG,動画
CTP current temporal position 情報表現 MHEG
CV current audible volume 情報表現 MHEG
CW control word 信号処理 セキュリティ,MPEG
DAVIC Digital Audio-Visual Interactive Council 団体 DAVIC
DCOM distributed component object model モデル
DES data encryption standard 信号処理 セキュリティ
DHCP dynamic host configuration protocol 通信放送 Internet
DLL data link layer モデル OSI
DNS domain name system 通信放送 Internet
DS delivery system モデル DAVIC
DS descrambling 信号処理
DS downstream 通信放送
DSA digital signature algorithm システムサービス セキュリティ
DSC-HDTV digital spectram compatible HDTV(high definition television) 通信放送
DSM digital storage media 信号処理 MPEG,動画
DSM-CC digital storage media command and control システム MPEG
DSM-CC U-N DSM-CC(digital storage media command and control) user-network システム MPEG,DAVIC,ATM
DSM-CC U-U DSM-CC(digital storage media command and control) user-user システム MPEG,DAVIC,CORBA
DSRM DAVIC system reference model モデル DAVIC
DSS digital satellite system 通信放送
DSS digital signature standard 信号処理 セキュリティ
DSSSL document style semantics and specification language 情報表現 DSSSL
DTD document type definition 情報表現 HyTime,SGML
DTS decoding time-stamp 信号処理 MPEG,動画
DVB digital video broadcasting 通信放送 ディジタル放送
DVB-SI DVB(digital video broadcasting) - Service Information 通信放送 ディジタル放送
DVD digital video disk 記憶媒体
DVD-RAM digital video disk-random access memory 記憶媒体
DVD-ROM digital video disk-read only memory 記憶媒体
DVI digital video interactive 信号処理 動画
EA elementary action 情報表現 MHEG
EC electronic commerce システムサービス Internet
ECM entitlement control message 信号処理 MPEG,動画
EDCE event data collection element システムサービス DAVIC
EDI electronic data interchange 通信放送
EDI event data interface システムサービス DAVIC
EDM electronic direct mail システムサービス DAVIC
EDM event data manager モデル DAVIC
EMM entitlement management message 信号処理 MPEG,動画
EPG electronic program guide 通信放送 CATV,VOD
ES elementary stream 信号処理 MPEG,動画
ESC end service consumer モデル DAVIC
ESCR elementary stream clock reference 信号処理 MPEG,動画
ESCS end-service consumer system モデル DAVIC
ESI end system identifier 通信放送
ESIGN efficient digital signature scheme for smart cards システムサービス セキュリティ,NTT
ESP end service provider モデル DAVIC
ESPS end-service provider system モデル DAVIC
ETS(I) European Telecommunications Standard(s Institute) 団体
FCS finite coordinate space 情報表現 HyTime
FDCT forward discrete cosine transform 信号処理 JPEG,画像
FDMA frequency division multiple access 信号処理 交換機,無線通信
FEC forward error correction 通信放送 ATM
FMV full motion video 信号処理 動画
FTP file transfer protocol システム Internet
FTTB fiber to the building 通信放送 光ファイバ,ATM
FTTC fiber to the curb 通信放送 光ファイバ,ATM
FTTH fiber to the home 通信放送
GF generic factor 情報表現 MHEG
GIF graphics interchange format 信号処理 画像,Internet
GII global information infrastructure 通信放送
GIOP generic inter-ORB protocol 通信放送 OMG
GPS global positioning system システムサービス
GSF generic spatial factor 情報表現 MHEG
GSU generic spatial unit 情報表現 MHEG
GTF generic temporal factor 情報表現 MHEG
GTU generic temporal unit 情報表現 MHEG
GU generic unit 情報表現 MHEG
GUI graphical user interface 情報表現 MHEG
GVF generic audible volume factor 情報表現 MHEG
HDTV high definition television 通信放送
HEC header error control 通信放送
HFC hybrid fiber coax 通信放送
HMD head mounted display システム
HMM hidden Markov model モデル 確率過程
HMMS hypermedia management schema モデル ネットワーク管理
HMSC human machine service consumer モデル DAVIC
HMU HyTime(hypermedeia/time-based structure language) measurement unit 情報表現 HyTime
HTML hypertext markup language 情報表現 Internet
HTTP hypertext transfer protocol システム Internet
HyTime hypermedeia/time-based structure language 情報表現 HyTime
ID identification 情報表現
ID identifier 情報表現
IDCT inverse discrete cosine transform 信号処理 JPEG,画像
IDL interface definition language 情報表現 CORBA
IEC International Electrotechnical Commision 団体
IETF Internet Engineering Task Force 団体 Internet
IIOP internet inter-ORB protocol 通信放送 OMG
ILMI interim local management interface 通信放送 ATM
IMA Interactive Multimedia Association 団体
IMDCT inverse modified discrete cosine transform 信号処理 MPEG,音声
IOH integrated open hypermedia 情報表現 HyTime
IOP inter-ORB(object request broker) protocol 通信放送 OMG
IP internet protocol 通信放送 Internet
IPR intellectual property rights 法規 セキュリティ,知的財産権
IPv6 internet protocol version6 通信放送 Internet
ISDN integrated services digital network 通信放送
ISO International Standardization Organization 団体
ISP intermediate service provider モデル
ISRC international standard recording code 信号処理
ITU International Telecommunications Union 団体
IWU interworking unit モデル DAVIC,DSM-CC
JBIG Joint Bi-level Image Group 信号処理 画像
JIT just in time システム Java
JPEG Joint Photogaraphic Experts Group 信号処理 JPEG,画像
JPNIC Japan Network Information Center 団体 Internet
KOD karaoke-on-demand システムサービス
L1GW level 1 gateway 通信放送 CATV,VOD
L2GW level 2 gateway 通信放送 CATV,VOD
LAN local area network 通信放送
LAPB link access procedure balanced 通信放送 ISDN
LAPD link access procedure d-channel 通信放送 ISDN
LC link condition (within a link object) 情報表現 MHEG
LE link effect (within a link object) 情報表現 MHEG
LE local exchange システムサービス
LFSR linear feedback shift register 信号処理
LLC logical link control 通信放送 LAN,WAN
LMDS local microwave distribution system 通信放送 衛星,CARV,DAVIC
LPD link process definition 情報表現 HyTime
LPS less probable symbol 信号処理 JPEG,画像
LSB least significant bit 情報表現
LZ Lempel-Ziv 信号処理
MAC medium access control 通信放送 LAN,WAN
MBONE multicast backbone 通信放送
Mbps megabits per second 通信放送
MCU minimum coded unit 信号処理 JPEG,画像
MDCT modified discrete cosine transform 信号処理 MPEG,音声
MDU measurement domain unit 情報表現 HyTime
MFS multiframe synchronization 信号処理
MH multimedia hypermedia 情報表現 MHEG
MHEG Multimedia and Hypermedia information coding Expert Group 情報表現 MHEG
MIB management information base 通信放送 ネットワーク管理
MIDI musical instrument digital interface 情報表現 音楽
MIME multipurpose internet mail extension 信号処理
MMDS multi-channel microwave distribution system 通信放送 衛星,CATV,DAVIC
MO magneto-optics 記憶媒体
MOD movies-on-demand システムサービス VOD
MP management plane モデル B-ISDN.ATM
MP@LL main profile at low level 信号処理 MPEG
MP@ML main profile at main level 信号処理 MPEG
MPEG Moving Picture Experts Group 信号処理 MPEG,動画
MPEG-TS MPEG(Moving Picture Experts Group) transport stream 信号処理 MPEG,動画
MPS more probable symbol 信号処理 JPEG,画像
MSB most significant bit 情報表現
MUSE multiple sub-nyquist sample encoding 通信放送 HDTV
MUX multiplexer 信号処理
mux multiplexed 信号処理 MHEG
N-ISDN narrowband ISDN(integrated services digital network) 通信放送
NIC Network Information Center 団体 Internet
NIF network interface function モデル DAVIC
NII national information infrastructure 通信放送
NIU network interface unit モデル DAVIC
NMS network management system 通信放送
NNI network node interface 通信放送
NOD news on demand システムサービス
NPT normal play time 信号処理 MPEG,DSM-CC
NRC network related control モデル DAVIC
NRSS National Renewable Security Standard committee 団体 セキュリティ
NRZ non-return to zero 信号処理
NSAP network service access point モデル OSI
NSF National Science Foundation 団体
NSPIXP network service provider information xrossing point 通信放送 Internet
NT network termination モデル DAVIC
NTSC National Television Systems Committee 団体 TV
NVOD near video-on-demand システムサービス
NW network 通信放送
OAM operation administration and maintenance 通信放送 ATM
OAM&P operations, administration, maintenance and planning 通信放送 ATM
OAP original visible size attachment point 情報表現 MHEG
OCN open computer network 通信放送 Internet
OD original duration 情報表現 MHEG
ODN open digital/data network 通信放送 Internet
OGSU original generic spatial unit 情報表現 MHEG
OGTU original generic temporal unit 情報表現 MHEG
OGU original generic unit 情報表現 MHEG
OGVU original generic audible volume unit 情報表現 MHEG
OLE object linking & embedding システム ActiveX
OMG Object Management Group 団体 OMG
OMG-CDR OMG(Object Management Group) - common data representation 通信放送 OMG
OMG-UNO OMG(Object Management Group) - universal networked object 通信放送 OMG
ONC open network computing 通信放送
ONU optical network unit 通信放送 光ファイバ,ATM
OPS original presentation space 情報表現 MHEG
ORB object request broker システム OMG,CORBA
OS operating system システム OS
OS original size 情報表現 MHEG
OSB output signal balance 信号処理
OSI open systems interconnection モデル OSI
OV original audible volume 情報表現 MHEG
OVD original visible duration 情報表現 MHEG
OVS original visible size 情報表現 MHEG
PAP password authentication protocol 通信放送 Internet
PAP projected visible size attachment point 情報表現 MHEG
PC previous condition (within a link condition) 情報表現 MHEG
PCMCIA Personal Computer Memory Card International Association 団体
PCR program clock reference 信号処理 MPEG,動画
PCV projected current audible volume 情報表現 MHEG
PDA personal digital assistant システム Mobile
PDF portable document format 信号処理 Internet
PDH plesiochronous digital hierarchy 通信放送
PEM privacy enhanced mail システムサービス
PES packetized elementary stream 信号処理 MPEG,動画
PG parental guidance システムサービス セキュリティ
PGP pretty good privacy 信号処理 セキュリティ
PHY physical layer モデル OSI
PID packet identifier 信号処理 MPEG,動画
PIM personal information manager システム
PIN personal identification number システムサービス セキュリティ
PKP public key partner システムサービス セキュリティ,暗号
PM phase modulation 信号処理
PMD physical medium dependent 通信放送
PMT program map table 信号処理 MPEG,動画
PN program number 信号処理 MPEG,動画
POD projected original duration 情報表現 MHEG
PON passive optical network 通信放送 光ファイバ,ATM
POP post office protocol 通信放送 Internet
POS projected original size 情報表現 MHEG
POST power on self test システム
POTS plain old telephone system 通信放送
PPP point to point protocol 通信放送 Internet
PPV pay-per-view システムサービス CATV,VOD
PRBS pseudo random binary sequence 情報表現 セキュリティ,乱数
PRPS parent relative presentation space 情報表現 MHEG
PS presentation space 情報表現 MHEG
PSI program specific information 信号処理 MPEG,動画
PSK phase shift keying 信号処理 モデム
PSTN public switched telephone network 信号処理
PTI payload type identifier 通信放送 ATM
PTS presentation time stamp 信号処理 MPEG,動画
PTU physical temporal unit 情報表現 MHEG
PU physical unit 情報表現 MHEG
PU presentation unit 信号処理 MPEG,動画
PVC permanent virtual channel 通信放送 ATM
PVD projected visible duration 情報表現 MHEG
PVS projected visible size 情報表現 MHEG
PVU physical audible volume unit 情報表現 MHEG
QAM quadrature amplitude modulation 信号処理 モデム
QLTN qualified lexical type name 情報表現 HyTime
QoS quality of service システム
QPN qualified property name 情報表現 HyTime
QPSK quaternary phase shift keying 信号処理 モデル
RDM reference decoder model 信号処理 MPEG,動画
RF radio frequency 信号処理
RGB red green blue 信号処理 画像
RGSU relative generic spatial unit 情報表現 MHEG
RGTU relative generic temporal unit 情報表現 MHEG
RGU relative generic unit 情報表現 MHEG
RGVU relative generic audible volume unit 情報表現 MHEG
RHE reportable HyTime(hypermedeia/time-based structure language) error 情報表現 HyTime
RIFF resource interchange file format 信号処理 音声
ROSE remote operation service element モデル OSI
RPC remote procedure call システム
RPS relative presentation space 情報表現 MHEG
RS Reed-Solomon 信号処理
RSA Rivest Shamir Adleman 信号処理 セキュリティ
RT run-time 情報表現 MHEG
RTE runtime engine システム
SAAL signaling ATM(asynchronous transfer mode) adaptation layer 通信放送 ATM
SAP service access point モデル OSI
SC scrambling 信号処理
SCR system clock reference 信号処理 MPEG,動画
SCS service consumer system モデル DAVIC
SD super density 記憶媒体
SDH synchronous digital hierarchy 通信放送 B-ISDN
SDIF SGML(standard generalized markup language) document interchange format 情報表現 HyTime
SDL specification description language 通信放送 仕様記述
SDL/GR the graphical representation in SDL(specification description language) 通信放送 仕様記述
SDU service data unit モデル OSI
SECE secure electronic commerce environment 信号処理 セキュリティ
SEL selector モデル OSI
SET secure electronic transaction 信号処理 セキュリティ
SGML standard generalized markup language 情報表現
SGW service gateway 通信放送
SK secret key 信号処理 セキュリティ
SM security management モデル セキュリティ
SMATV satellite master antenna television 通信放送
SMDL standard music description language 情報表現
SMPTE Society of Motion Picture and Television Engineers 団体
SMU Standard measurement unit 情報表現 HyTime
SNMP simple network management protocol 通信放送 Internet
SONET synchronous optical network 通信放送 B-ISDN
SPS service provider system モデル DAVIC
SPv service provider モデル
SRC service related control モデル DAVIC
SRM session resource manager モデル DSM-CC,DAVIC
SRP security reference point モデル セキュリティ,DAVIC
SSAP session service access point モデル OSI
SSCF Service Specific Coordination Function 通信放送 B-ISDN
SSCOP service specific connection oriented protocol 通信放送 B-ISDN
SSI server side include システム Internet
SSL secure sockets layer 信号処理 セキュリティ
STB set-top box システム CATV,Internet
STD system target decoder 信号処理 MPEG,動画
STP shielded twisted pair 通信放送
STS satellite transmission system システムサービス
STU set-top unit モデル DAVIC
SUBDOC SGML(standard generalized markup language) subdocument entity 情報表現 HyTime
SUS service user system モデル
SVC switched virtual channel 通信放送 ATM
T-STD transport system target decoder 信号処理 MPEG,動画
TC transmission convergence 通信放送
TC trigger condition 情報表現 MHEG
TCP transmission control protocol 通信放送 Internet
TD transition duration 情報表現 MHEG
TDM time division multiplex 信号処理 交換機,無線通信
TDMA time division multiple access 信号処理 交換機,無線通信
TIFF tag image file format 情報表現
TMN telecommunication management network 通信放送 ITU-T
TS transport stream 信号処理 MPEG,動画
TSB Telecommunication Standardization Bureau 団体
TTD transmission technology decoupling モデル DAVIC
TWAIN technology without any interested name システム 画像,API
UD user data モデル
UDP user datagram protocol 通信放送 Internet
UNI user-network interface 通信放送 ATM
UNO universal networked object 通信放送 OMG
UP user plane モデル B-ISDN,ATM
UPI user premises interface モデル DAVIC
URL uniform resource locator システム
URN uniform resource name 通信放送 Internet
US upstream 通信放送
UTC universal coordinated time 情報表現
UTP unshielded twisted pair 通信放送
VASP value-added service provider システムサービス
VBV video buffering verifier 信号処理 MPEG,動画
VC virtual channel 通信放送 ATM
VC virtual circuit 通信放送
VC virtual connection 通信放送
VCI virtual channel identifier 通信放送 ATM
VDSL very high speed digital subscriber line 通信放送
VLC variable length coding 信号処理 MPEG,動画
VM virtual machine システム Java
VOD video on demand システムサービス
VP virtual path 通信放送 ATM
VPCI virtual path connection identifier 通信放送 ATM
VPI virtual path identifier 通信放送 ATM
VPN virtual private network システムサービス
VR virtual reality システムサービス
VRML virtual reality modeling language 情報表現 Internet,CG
W3C World Wide Web Consortium 団体 Internet
WAN wide area network 情報表現 MHEG
WWW world wide web システムサービス Internet




TR X 0002:1997

マルチメディア/ハイパメディア情報処理用語 解説



1. 制定の趣旨

マルチメディア/ハイパメディア情報処理の分野では,新しい用語が次々と現れ,その多くは英語の片仮名表記のまま記述されている。片仮名表記は,学会での表記,業界での表記又は新聞・雑誌での表記の間で差異が認められることが多く,利用者の混乱は少なくない。しかしこの分野の技術内容は変化が激しいため,用語規格として固定することは必ずしも適切ではなく,新技術の動向に適応して定義及び表記を更新することが望まれる。

そこでマルチメディア/ハイパメディア情報処理の新しい用語を抽出して,標準情報(TR)の用語集として,とりあえず現状での使われ方における意味によって体系的に整理し,定義及び表記を与えて,必要に応じて迅速に改正を行うことが望まれる。日本語として定着していない用語の表記については,無理な訳語の採用は行わず,定義又は表記を一意に特定できない場合には,複数の定義又は表記を併記して,利用者による選択の余地を残す。

このマルチメディア/ハイパメディア情報処理用語集の作成に際しては,マルチメディア/ハイパメディア情報処理における専門家,マニュアルの執筆者・読者及び関連規格の作成者が,この用語集の利用者になることを想定する。

2. 制定の経緯

日本規格協会のマルチメディア/ハイパメディア調査研究委員会は,この分野の用語の混乱の問題を取り上げ,1994年度の活動でISO/IEC JTC1/SC1が開発しているISO/IEC 2382-33“ハイパメディア及びマルチメディアの用語”の作業用原案を調査研究した。その作業用原案の内容における用語選択は,必ずしも国内の多くの利用者要求にこたえ得るものではなく,定義は必ずしも最新の技術内容を反映していなかった。

そこで通商産業省工業技術院は,マルチメディア/ハイパメディア調査研究委員会に対して,マルチメディア/ハイパメディア情報処理用語の標準情報(TR)の開発を委託した。この要求を受けてマルチメディア/ハイパメディア調査研究委員会は,1995年5月に作業グループ2(WG2)を組織して,原案作成作業を開始した。原案は,今後の更新を容易にすることを考慮し,作業中からHTMLによって記述してWWWサーバの上で編集を繰り返した。原案は,1996年3月に工業技術院に提出され, 同年8月に公表されている。

同調査研究委員会は, 1996年度には, 関連業界から要求の強かったマルチメディア/ハイパメディア略語の調査研究を行い, 附属書Aとしてこの標準情報(TR)の改正原案に加えている。用語集をより利用しやすくするため, 改正原案は索引を追加している。この改正原案は, 1997年3月に工業技術院に提出された。

3. 審議中に特に問題となった箇所

マルチメディア/ハイパメディアというキーワードで表される情報処理分野はかなり広範囲に及び,細かい分野毎に定義を異にする用語がある。そこでこれまでの用語規格とは異なり,オプションで利用分野を指定できるようにした。

定義としての記述にはなじまないが,利用者にとって有益と思われる情報を,備考として記述した。備考の記述内容,記述方法については,特に規定を設けていない。

4. 適用範囲

4.1 用語選択モデル

マルチメディアの意味は,定義01.01.01に示すとおりであるが,それを冠した各種用語(マルチメディアサービス,マルチメディア端末,マルチメディアネットワークなど)及びそれらに関連する用語は,極めて広い分野に及んで用いられる。用語集の適用範囲を限定することは容易であるが,それはこの用語集としての意義をも限定することになる。そこでここでは,広範囲な情報分野をカバーする解説図1のモデルを考え,そこに描かれる各ブロックにおいてマルチメディアに関連して用いられる用語を,対応する分類項目に含めて定義を与えた。

解説図1 マルチメディア/ハイパメディア情報の位置付け

            アプリケーション
      ┌−−−−−−−−−−−−−−−−−−┐ ┌−┐
      | ┌−−−−−−−−−−−−−┐  | |シ|
      | |アプリケーションの要素技術|  | |ス|
      | └−−−−−−−−−−−−−┘  | |テ|
      └−−−−−−−−−−−−−−−−−−┘ |ム|
    ┌−−−−−┐   ┌−−−−−−−−−−┐ |/|
    |生成モデル|→→→| ┌−−−−−┐  | |イ|
    └−−−−−┘   | |コンテント|  | |ン|
              | └−−−−−┘  | |タ|
              | 構造モデル    | |フ|
              └−−−−−−−−−−┘ |ェ|
      ┌−−−−−−−−−−−−−−−−−−┐ |||
      |     ハードウェア       | |ス|
      └−−−−−−−−−−−−−−−−−−┘ └−┘
   ↑        基 本 概 念           ↑
   └−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−┘

4.2 モデルに基づく用語分類

解説図1の各ブロックに共通して用いられる用語及び各ブロックに含めにくい抽象性の高い用語は,分類項目の“01.基本概念”にまとめた。アプリケーションブロックに位置付けられる各種マルチメディアアプリケーションは,基礎的なアプリケーションから,それらを用いて構成されるアプリケーションまでの階層構造をとる。それらの中で特に基礎的なアプリケーション技術に用いる用語を“03.アプリケーションの要素技術”にまとめ,それ以外を“02.アプリケーション”に分類した。

マルチメディア/ハイパメディア情報は通常,構造化されて処理の対象になる。その構造モデルは一つに特定できないが,構造に関する用語はすべて“05.構造モデル”にまとめ,特に構造化情報を生成する過程に関連する用語を“04.生成モデル”として分類した。さらにマルチメディア/ハイパメディア情報構造の要素に含まれるコンテントに関しては,独立した分類項目“07.コンテント”を用意し,それをさらに動画,静止画,音声に細分した。

解説図1のモデルは,ユーザインタフェースを含むシステム間インタフェースを,システム/インタフェースのブロックで代表し,これに関連する用語を分類項目“06.システム/インタフェース”にまとめている。モデル中に描かれたハードウェアは,マルチメディアというキーワードと共に用いられることが多い広帯域ハードウェアを意味し,それに関連する用語を“08.ハードウェア”にまとめた。

5. その他の解説事項

5.1 構成

(1) この標準情報(TR)は国際様式規格ではないが,関連する国際規格があり,そこから定義,対応英語を多く引用している。そこで引用規格の項を設けて,引用した国際規格の番号及び規格名を明記した。

(2) これまでの用語集はあまり解説を附属していない。しかしこの標準情報(TR)には,標準情報(TR)として規定する必要はないが,標準情報(TR)の記述内容を理解するために必要と思われる項目があるので,それらををまとめて解説とした。

(3) 表記法については, 原則としてJIS X 0001-1987に準じて用語表記,読みの表記,及び定義の表記の規則を定め,それに従って用語集を作成した。しかし, 今回の用語集編集作業を完了した段階ではその表記規則の幾つかの項目が適用される例はなかった。それでそれらの項目は本体の4.から除外したが,今後この用語集を改訂・修正する際に必要になる可能性がある。そこで次に本体の中から除外した表記規則の項目内容を記録しておく。

本体の4.2の表記
(4) 同一の概念(定義)を表す用語が二つ以上ある場合は,“,” で区切って併記する。それらの用語は,記載してある順位に従って優先使用する。
(5) 漢字が常用漢字表にない場合には,そこを仮名で記述し,それに引き続く丸括弧“()”内に該当する漢字を示す。
(6) 用語の一部が丸括弧“()”で囲まれている場合は,その部分を省略してもよい。括弧内を省略した用語と省略しない用語とのいずれを優先使用するかは,その欄の備考の記述による。備考がない場合には,優先順位はない。

本体の4.4の表記
(3) 用語が同じ利用分野においても幾つもの定義をもつ場合は,それらを個々に規定し,定義の前に“(1)”,“(2)”,‥と番号を付けて併記する。

本体の4.5の表記
(3) 用語番号の右肩に星印“*” が付いている用語の対応英語は参考とする。
(4) 対応英語について使用上の注意事項がある場合には,対応英語に引き続く丸括弧“()”内にそれを示す。

5.2 参考文献

このマルチメディア/ハイパメディア情報処理用語をまとめるに際して,引用規格以外に次の文献を参考にした。
1)日経BP出版センター編: 情報・通信新語辞典95年版,日経BP出版センター,1995
2)日経マルチメディア 7月号,日経BP,1995-07
3)日経マルチメディア 8月号,日経BP,1995-08
4)小野欽司,インターネット&マルチメディア絵とき用語事典,オーム社,1995-10
5)日経マルチメディア特別編集版,日経BP,1995

6. 懸案事項

マルチメディア/ハイパメディア情報処理の分野の用語は極めて流動的であり,用語集としての価値を保つためには,たえず更新を続ける必要がある。そこで用語集記述内容のメンテナンスのシステムを確立することが望まれる。

7. 原案作成委員会の構成

この標準情報(TR)の原案を作成した日本規格協会のマルチメディア/ハイパメディア調査研究委員会及びその作業グループ(WG2)の構成表を, 次に示す。


      マルチメディア/ハイパメディア調査研究委員会 構成表

氏名所属
(委員長)池田 克夫京都大学
(幹事)鯵坂 恒夫京都大学
(幹事)小町 祐史松下電送株式会社
(幹事)藤村 是明電子技術総合研究所
植田 信吾株式会社グラフィックス・コミュニケーション・ラボラトリーズ
兼谷 明男通商産業省工業技術院標準部
菊地 紀芳株式会社東芝
久保田 靖夫大日本印刷株式会社
神野 俊昭株式会社日立製作所
振角 秀行通商産業省機械情報産業局
斎藤 伸雄凸版印刷株式会社
澤田 位財団法人日本規格協会
滝川 啓NTTソフトウェア株式会社
田畑 孝一図書館情報大学
長谷川 敬太日本電信電話株式会社
平山 亮ヒューレット・パッカード日本研究所
古瀬 幸広国際大学グローバルコミュニケーションセンター
柳町 昭夫日本放送協会放送技術研究所
(事務局)仁保 信市財団法人日本規格協会


      マルチメディア/ハイパメディア調査研究委員会WG2 構成表

氏名所属
(主査)小町 祐史松下電送株式会社
(幹事)滝川 啓NTTソフトウェア株式会社
石川 則夫通商産業省機械情報産業局
内山 光一株式会社東芝
北野 敬介日本サン・マイクロシステムズ株式会社
久保田 靖夫大日本印刷株式会社
黒川 利明株式会社CSK
郡山 龍株式会社アプリックス
澤田 位財団法人日本規格協会
西尾 高典株式会社日立製作所
古瀬 幸広国際大学グローバルコミュニケーションセンター
小田 宏行通商産業省工業技術院標準部
(事務局)仁保 信市財団法人日本規格協会