附属書A 定義

aノード(関連ノード) [a-node (association node)]

[同義語:関連] aノードは,トピックマップグラフの中で,関連を表現するノードとする。tノードと同様に,aノードは,"関連メンバ"弧の"メンバ"端として,及び"有効範囲構成要素"弧の"構成要素"端として振る舞ってよい。aノードは,"関連テンプレート"弧の"テンプレート"端としては振る舞わない(これは,tノードだけが可能。)だけでなく,"関連有効範囲"弧の"有効範囲"端としても振る舞わない(これは,sノードだけが可能。)。トピックマップグラフの中では,トピック名及びトピック出現は,"topic-basename"(トピック及び基底名)関連テンプレート及び"topic-occurrence"(トピック及び出現)関連テンプレートのインスタンスであるaノードによって,それぞれ,それらのトピックに結び付けられる。

備考 すべてのaノードが,<association>要素によって要求されるわけではない。aノードは,他の要素型によっても要求される。

番地付け可能な情報資源(addressable information resource)

[同義語:資源] 一つ以上の厳密な形式的番地付け方式で表された一つ以上の番地を使用して,体系的な手法によって検索可能な情報資源。トピックマップの考え方に基づく実装は,最大限可能な範囲で,二つの情報資源が実際に同じか異なるか,すなわち,それらが同じ番地付け文脈をもっているかどうか,を決定することが望ましい。それらが同じデータであるという事実は,それらが同じ資源であることの指示として役に立つわけではない。しかし,それらが異なるデータを返す場合には,それらは,確実に同一の資源ではない。

最低限,トピックマップの実装は,番地付け表現のための言語(表記)それ自体の構文規則に従って,二つの情報資源の番地(例えば,二つのURI)の比較ができること,及び番地付けされている資源が一つであって同じ資源かどうかを決定できることを要求される。例えば,WebにおけるURI表現の場合,二つのURI,"http://www.TOPICMAPS.net"及び"http://www.topicmaps.net"は,必然的に,同じ番地付けになっている。これは,インターネットドメイン名で使用される大文字・小文字の違いは,常に意味をもたないことによる。それらは,二つの番地付け表現が常に一つであって同じもの(copy)に解決される場合及びその場合に限り,一つであって同じ資源になる。この場合の用語"もの"は,何らかの応用文脈において,その範囲で適用可能な概念とする。

同一ではない番地付け表現が実際には等価であることを認識する機能が,非常に望まれるが,任意選択可能とする。XTM 1.0のための処理モデルは,追加的な手段によって二つの異なる番地付け表現が同じ資源に解決されるという事実が確立されるようなその手段を,その手段が実際に機能しさえすれば,制約しない。しかし,そのような追加的な手段は,決して,二つの異なる資源を同じ資源と決定してはならない。

すべての番地付け可能な資源は,それ自体,主題としてみなすことができる。その場合には,それを,"番地付け可能な主題",又は同じ意味で"主題を構成する資源(resource constituting a subject)"若しくは"主題構成資源(subject-constituting resource)"と呼ぶ。

番地付け可能な主題(addressable subject)

"主題を構成する資源"を参照すること。

関連(association)

主題間の関係の表現。その主題の各々は,それ自体,トピックとして表現される。"トピック"を参照すること。

  1. <topicMap>要素の内容の中では,関連は,<association>要素を介して表現されることができる。したがって,その文脈に依存して,"関連"という語は,"<association>要素"を意味する場合がある。

  2. トピックマップグラフにおいては,関連は,常に,aノードとして表現される。したがって,その文脈に依存して,"関連"という語は,aノードを意味する場合がある。

関連(関係)は,"役割"をもつ。それらの役割を演じるトピックは,関連の"メンバ"と呼ばれる。関連は,常に,それ自体で,トピックとみなすことができる。これは,トピックと同じように,関連が特定の主題を表現することによる。関連の主題は,常に,それが表現する関係になる。

関連メンバ役割(association member role)

関連の中で,その関連のメンバであるトピックによって演じられる役割。

関連テンプレート(association template)
  1. 与えられた関連型のインスタンスの妥当性を検証するために使用する制約の集合。

  2. 与えられた関連型のインスタンスの妥当性を検証するために使用する制約の集合がその主題になっているトピック。そのようなトピックは,それぞれがテンプレート化されている関連の型の所属関係役割を定義する,一つ以上の"template-role-rpc"関連において"テンプレート"役割を演じる

関連型(association type)
  1. 関連のクラス。

  2. 主題が関連のクラスであるトピック。

  3. 特定の関連がインスタンスである関連のクラスの一つ。

  4. <association>要素の<instanceOf>子要素によって指定された関連のクラス。

基底名(basename)
  1. 異形を含む,トピックの名前を指定するために使用される<topic>要素の(<baseName>)子要素。(各々の基底名は,様々な処理の文脈で使用するための異形の形式をもつことができる。)

  2. <baseNameString>要素の内容の文字列であるトピックの名前特質トピックマップグラフでは,それは,名前特質をもつトピックが"トピック"役割を演じる"トピック及び基底名"関連の中で,"基底名"役割を演じるトピックの番地付け可能な主題になる。

識別性点(identity point)

主題識別性点を参照すること。

併合(merging)

トピック併合

トピック併合は,トピックマップグラフ構築中に,二つ以上のtノード(及び/又はaノード)で開始し,トピック特質が元のトピックのトピック特質の合併集合になる一つのtノード(又はaノード)で終了する処理とする。言い換えれば,結果としての一つのtノード(又はaノード)は,以前は別々のノードが(別々の)端点になっていた弧の集合から作った合併の一つの端点とする。結果として一つのノードは,以前の別々のノードの識別性点の集合の合併ももっている。真に唯一つの理由があるので,トピックを併合する。すなわち,それらは同じ主題をもつ,という理由である。併合規則には,主題に基づく規則及び名前に基づく規則があるが,それらの両方は,併合処理の制御及び保守を可能にし経済的にする目的で設計されている。(基本的に,トピックマップの考え方は,概念,もの,考えなどの主題を表現するために,トピックと呼ばれるコンピュータ上の構成要素を利用することにある。トピックマップグラフの信頼性及び有用性は,トピックと主題との間に一対一対応が存在するかどうかに依存する。XTM 1.0のための処理モデルに適合するトピックマップ応用は,トピックが同じ主題をもつと応用が知ったときにはいつでも,トピックを併合する。その一方で,XTMの<topicMap>要素といった交換可能なトピックマップ情報の文脈においては,一つの主題に対して一つより多くの<topic>要素が存在してもよい。)

トピックマップグラフの構築時に適用され,同じ有効範囲の中で同じ名前をもつ二つのトピックの併合を要求する,"名前に基づく併合規則"は,この規則(こそ)がトピック併合のための理由を形作ると人々を信じさせるかもしれない。しかし実際には,これは,そのような併合が要求されたとしても,併合の理由にはならない。この規則は,二つのトピックが同じ有効範囲(すなわち,同じ名前空間)の中で同じ名前をもっていた場合には,トピック名前空間が利用可能にならない(すなわち,トピックは,その名前によって信頼性のある番地付けができなくなる)ので,要求されている。たとえこうしたことが起こっても,二つのトピックが一つの同じ主題をもつ場合及びその場合に限り,そのような併合を行うことは望ましく,二つのトピックが実際には同じ主題をもたない場合には,そのような併合は避けなければならない。こうした望ましくない併合は,二つの名前を二つの異なるトピック名前空間に出現させるといった方法で,二つの異なるトピックの(二つの)同一の基底名の有効範囲の一つ又は両方を調整することによって,避けることができる。

トピックマップ併合

トピックマップ併合は,二つ以上の<topicMap>要素で開始し,一つのトピックマップグラフで終了する処理とする。すべての<topicMap>要素の中のすべてのトピックは,それらが同じ主題をもつことをトピックマップ応用がいかなる範囲にせよ認識できる場合には,及び同じ名前空間の中で同じ名前をもつという理由で名前に基づく併合規則がいかなる範囲にせよトピックの併合を強制する場合には,併合される。トピック併合は,グラフ構築時に,それからグラフが構築されている<topicMap>要素が,<mergeMap>要素を介して一つより多くの他のトピックマップを識別する場合には,自動的に発生する。

番地付け不可能な主題(non-addressable subject)

それ自体は番地付け可能な情報資源でないが,資源によって識別される主題。この資源は,主題指示子と呼ばれ,主題識別性点になる。番地付け不可能な主題の例には,愛の概念,自由の女神,ミニーマウスのハイヒール,すべての関係,及びプラトンの形相(Platonic forms。詳細については,プラトンの国家 (Plato's Republic)を参照すること。)を含む。

出現(occurrence)

トピック出現を参照すること。

出現型(occurrence type)
  1. トピック出現のクラス。

  2. 主題がトピック出現のクラスであるトピック。

  3. <occurrence>要素の<instanceOf>子要素によって指定されたトピック出現のクラス。

公開された主題指示子(published subject indicator)

様々な人々及び組織によって作成されたトピックマップにおけるトピックのための主題識別性点として,その利用を促進するために公表された番地において設計及び保守される主題指示子。それを使用するトピックマップの価値を維持するために,公開された主題指示子資源の番地は,変更してはならない。可能な限り有用とするために,公開された主題指示子は,それらの主題を,あいまい性なく,使いたくなるように魅力的に,指示することが望ましい。公開主題指示子は,<topicMap>要素の中の<topic>要素として公開されてもよいし,されなくてもよい。それが<topic>要素として公開された場合,そのような要素は,他の番地付け可能な情報資源と同様に,それが含まれる<topicMap>要素がトピックマップグラフに併合されるかどうかにかかわらず,識別性点として使用できる。含む側の<topicMap>要素が併合される場合及びその場合に限り,公開主題指示<topic>要素によって表現されたトピックの基底名及び他の特質は,そのトピックをその主題指示子資源の一つとしてみなすtノードの基底名及び特質と併合される。(このことは,それらを十分に利用するために要求される負荷を最小にするために,ある公開主題指示子は,公開主題指示子資源として振る舞う,一つ程度の数の少ない<topic>を含んでよい非常に簡潔な<topicMap>要素に現れることを示唆している。)

報告可能な誤り(reportable error)

適合プロセサ(トピックマップグラフ構築器)が,利用者へ報告可能でなければならない整合性に関する誤り又はその他の誤りの条件。

資源(resource)

番地付け可能な情報資源を参照すること。

主題を構成する資源(resource constituting a subject)

[同義語:番地付け可能な主題,主題構成資源,又は 主題構成子] 主題に対して,議論,記述又はその他の表現を行う可能性があるかどうかにかかわらず,それ自体,主題として考えられる番地付け可能な情報資源。("主題を指示する資源"としても知られる"主題指示子",及び"番地付け不可能な主題"を参照すること。)

主題を指示する資源(resource indicating a subject)

[同義語:主題指示子又は主題指示資源] 主題に対して,議論,記述又はその他の表現を行うために使用される資源。そのような資源は,その主題指示子としてみなされるあらゆるトピックのための主題識別性点になる。

通常,その指示された主題は,番地付け不可能な主題である。主題が番地付け可能な場合,すなわち,主題それ自体が番地付け可能な情報資源の場合,主題構成資源として直接に番地付け可能になる。こうするほうが,主題を指示するために主題指示資源を利用するよりも,簡単であって信頼性がある。番地付け可能な主題を指示するために主題指示資源を使用することは誤りとはしない。しかし,それを指示するために媒介的な主題指示子を使用することを正当化するのは困難である。これは,主題指示子それ自体が,主題が直接に番地付け可能であることを発見するためだけに,検査されなければならないことによる。

sノード(s-node)

一つ以上のaノードの有効範囲を潜在的又は実際的に表現するトピックマップグラフの中のノード。各々のsノードは,"有効範囲構成要素"弧を介して0個以上のトピック(tノード及び/又はaノード)に結び付けられる。各々のそれらトピックは,sノードが表現する有効範囲の"構成要素"としてみなされる。表現された有効範囲は,これらのトピックの集合とする。各々のsノードは,一意に一つの有効範囲を表現する。すなわち,他のsノードは,構成要素トピックの同じ集合をもつことができない。aノードの有効範囲が,与えられたsノードによって表現された有効範囲になる場合,aノードは,"関連有効範囲"弧の"関連"端として振る舞う。一方,与えられたsノードは,その弧の"有効範囲"端として振る舞う。これは,トピックマップグラフが,aノードによって表現された関連はsノードによって表現された有効範囲をもつという事実を表現する方法になっている。

有効範囲(scope)
  1. トピック特質割当ての有効性の範囲。名前又は出現が,与えられたトピックに割り当てられる文脈,又はトピックが関連を通じて関係付けられる文脈。

  2. <scope>要素を介して(又はトピックマップグラフではsノードを介して)指定されるトピックの集合。

    "制約なしの有効範囲"も参照すること。

主題(subject)

トピックの組織化の原理又は本質。すべてのトピックは,正確に一つの主題をもつ。トピックが表現する考え又は概念。

主題構成資源(subject constituting resource)

主題を構成する資源を参照すること。

主題識別性(subject identity)
  1. すべての他の主題又は概念から区別された,("会話の主題"におけるような)主題又は概念。これは,その特定の主題が,どのように又はいかに多くの異なる方法で,定義され,表現され,又は他の方法で指示される可能性があるかに関係しない。(すなわち,それが,いかに多くの主題識別性点をもつかに関係しない。) すべてのトピックは,正確に一つの主題をもち,すべての主題は,一意の識別性をもつ。

    備考 この文は,哲学的な立場として解釈できる。しかし,そうする必要はない。トピックマップは,単なるツールであって,有用であるためには,すべてのツールは,制限をもたなければならない。トピックマップの制限の一つとして,情報発見の連携を可能にするために,トピックマップの作成者は,彼らの主題を明確であって区別された考えに制限することを要求される。理想的には,各々の及びすべての主題は,一つ以上の情報資源によって伝達される(指示される)ことが可能とする。しかし,これは,要件ではない。トピックマップの作成者がトピックの主題に明確であって区別された考えをもっていれば,たとえ,その明確で区別された考えが,つかみどころのない若しくは不明瞭な概念,"未知のもの",又は"不可知なもの"であったとしても,それは完全に"よし"とする。しかし,トピックマップの作成者は,トピックの主題を決して変更してはいけないし,彼が作成及び/又は保守するあらゆるトピックの主題について,少なくとも彼自身の心の中で,決して不明確であってはならない。

  2. <topic>要素の子の<subjectIdentity>。(<subjectIdentity>要素型は,それが主題識別性点を参照するために使用され,さらに,主題識別性点はそれらを参照するトピックの主題識別性を確立するので,そのように名前が付けられた。一つの主題は,無数の主題識別性点をもつことができ,それらの各々は,主題の一意な識別性を独立に確立することができる。)

主題識別性点(subject identity point)

[同義語:識別性点] トピックが併合されるかどうかを制御する目的での,一つの番地付け可能な情報資源に関する二つの可能な方法の一つ。番地付け可能な情報資源は,トピックの主題を構成する資源又はトピックの主題を指示する資源のいずれかとしてみなすことができる。同一の番地付け可能な情報資源を主題構成資源としてみなす複数のトピックは,常に,トピックマップ応用によって併合される。これは,それらすべてが同じ主題をもつと常に仮定されることによる。同様に,同一の番地付け可能な情報資源を主題指示資源としてみなす複数のトピックは,常に,トピックマップ応用によって併合される。これも,それらすべてが同じ主題をもつと仮定されることによる。しかし,一つのトピックがある資源を主題構成資源とみなし,他のトピックが同じ資源を主題指示資源とみなす場合には,その二つのトピックは,それらが両方とも同じ資源を参照するという事実を考慮するだけで,併合されない。これは,それらが両方とも同じ主題をもつとは仮定されないことによる。このように,すべての番地付け可能な情報資源は,潜在的に二つの異なる主題識別性点として,すなわち,一方は主題構成資源及び他方は主題指示資源として,利用可能になる。

主題指示資源(subject indicating resource)

主題を指示する資源を参照すること。

主題指示子(subject indicator)

主題を指示する資源を参照すること。

tノード(トピックノード) [t-node (topic node)]

ある主題を表現するが,aノードとは異なり,"関連有効範囲"弧,"関連メンバ"弧又は"関連テンプレート"弧の"関連"端としては振る舞わないトピックマップグラフの中のノード。aノードと同様に,tノードは,"関連メンバ"弧の"メンバ"端及び"有効範囲構成要素"弧の"構成要素"端として振る舞ってもよい。aノードとは異なり,tノードは,"関連テンプレート"弧の"テンプレート"端として振る舞ってもよい。tノードは,"関連有効範囲"弧の"有効範囲"端としては,決して振る舞わない。(これは,sノードだけが可能とする。)

備考 すべてのtノードが,<topic>要素によって要求されるわけではない。tノードは,他の要素型によっても要求される。

トピック(topic)

トピックマップの基本的な構築単位。主題のコンピュータ上の表現。基本的に,トピックマップの考え方とは,概念,もの,考えなどである主題を表現するために,トピックと呼ばれる,コンピュータ上の構成要素を使用することである。トピックマップグラフの信頼性及び有用性は,トピックと主題との間に一対一の対応が存在することに依存する。

  1. <topicMap>要素の内容の中では,トピックは,<topic>要素を介して(及びその他の方法で)表現されることができる。そのために,文脈に依存して,語"トピック"は,"<topic>要素"を意味する可能性がある。他の'ノード要求子'としての構文的構成要素によってその存在が表明されるトピックを意味する可能性もある。

  2. トピックマップグラフの中では,トピックは,常に,tノード又はaノードとして表現される。そのために,文脈に依存して,語"トピック"は,"tノード又はaノード"を意味する可能性がある。

トピック特質(topic characteristic)

トピックは,トピック特質から構成される。次の3種類のトピック特質が存在する。

  1. 基底名。

  2. 出現

  3. 他のトピックとの関係("関連")における所属関係(すなわち,演じられる役割)。

トピックの各々の基底名は"名前特質",各々の出現は"出現特質",及び各々の関連の中でトピックが演じる各々の役割はそのトピックの"関連所属関係特質"とする。トピックマップグラフの中では,与えられたtノード又はaノード(これをノードXとする。)のトピック特質は,ノードXが"メンバ"端になる"関連メンバ"弧によって表現される。それらの"関連メンバ"弧の各々の"関連"端におけるaノードは,"トピック特質割当て",すなわち,トピックとその特質の各々との間の結付きを表現する。

トピック特質割当て(topic characteristic assignment)
  1. <topicMap>要素の内容の中で,構文的機構(要素,属性又はそれらの組合せ)が,トピック特質がトピックの特質になるようにするという事実。

  2. トピックマップグラフの中で,tノード又はaノードが,"関連メンバ"弧の"メンバ"端として振る舞うという事実。

  3. トピックがトピック特質をもつという事実。

  4. トピックがトピック特質をもつという事実を表現するaノード。

トピックマップ(topic map)

トピックマップは,トピック,及びそれらの間の関連の集合とする。トピックは,主題のコンピュータ表現とする。トピックマップの作成者は,トピックの主題,並びに各々トピックに対する名前出現及び関連における所属関係についてのある集合を決定する。"トピックマップ"という語は,抽象的なものとする。XTM 1.0のための処理モデルに従うと,一つのトピックマップは,次の二つの異なる形式で存在できる。

  1. トピックマップの交換可能な形式。すなわち,<topic><association>,及びその他の<topicMap>が含む要素のすべてを含み,元の<topicMap>要素の内容の中の<mergeMap>要素によって参照される元とは違う<topicMap>要素に含まれる要素も含んだ,<topicMap>要素。

  2. トピックマップの応用の内部形式。すなわち,グラフの中に現れるtノード,aノード及びsノードのすべて,並びにこれらのノードを互いに結び付ける弧を含むトピックマップグラフ。XTM 1.0のための処理モデルは,トピックマップグラフの性質,及びトピックマップグラフが作成される方法を制約する。トピックマップグラフは,それから作成された<topicMap>要素(及びそれらの内容)の集合によって伝達される明示的及び暗黙的な情報のすべてを,"再構成し",合理的に扱い,明示的にする。トピックマップグラフは,応用によって対話的及び直接的に利用されてもよいし,トピックマップグラフを直接的に利用できない応用によって利用のためにレンダリング(フォーマット化)されてもよい。トピックマップグラフを実装し利用する無数の方法がある。

トピックマップグラフ(topic map graph)

XTM 1.0のための処理モデルに従い,XTM 1.0のための処理モデルに適合する応用を使用して,一つ以上の<topicMap>要素を処理した結果のノード及び弧の集合。

トピックマップ併合(topic map merging)

併合を参照すること。

トピック併合(topic merging)

併合を参照すること。

トピック名(topic name)
  1. トピックの基底名特質。

  2. <baseNameString>要素を使用してトピックの名前として指定された文字列。

トピック名前空間(topic namespace)

一つ以上のトピックの基底名の集合。それらの基底名の各々は,一意であって,それらのすべては,一つの共通の有効範囲の内部でそれらの各々のトピックの名前になる。

トピック名前付け制約(topic naming constraint)

二つの異なる主題は,同じ有効範囲(すなわち,同じトピック名前空間)の内部で同じ基底名をもつ対応するトピックをもつことができないという,トピックマップの考え方によって課せられた制約。この制約は,トピックマップグラフが構築されるときに,二つのtノード(及び/又はaノード)は,同じ有効範囲の中で同じ名前をもつことができないので,そのようなノードの対は,併合されなければならないという,名前に基づく併合規則を必要にする。

トピック名前付け制約の影響は,肯定的及び否定的の両方の可能性がある。一方では,トピックマップ応用が,二つのトピックが同じ有効範囲の中で同じ名前をもっているのでそれらは同じ主題をもつと,事実上,推論するためには,有用及び適切かもしれない。他方,そのような推論は,二つのトピックが実際には異なる主題をもっているので,誤っており不適切かもしれない。後者の状況は,避けられなければならない。それを避ける一つの方法は,衝突している名前特質の有効範囲を,二つの名前の各々が異なった有効範囲の内部にある名前特質となるような方法で,定義することである。

トピック出現(topic occurrence)

[同義語:出現]

  1. 与えられた主題に関連するとして指定された情報。

  2. 与えられた主題に関連するとして指定された情報の番地又は位置。

  3. <occurrence>要素。

  4. トピックマップグラフの中のトピック及び出現のaノード。

トピック型(topic type)
  1. トピックのクラス。

  2. <topic>要素の<instanceOf>子要素によって参照されたトピックの主題。

  3. そのテンプレートがXTMで定義された"class-instance"関連テンプレートである"クラス及びインスタンス"関連の中で,クラス役割を演じるとして指定されたトピックの主題。

制約なしの有効範囲(unconstrained scope)

トピックの空集合から構成される有効範囲。"トピックなし"の有効範囲。適用可能な<scope>子要素がトピック特質割当てを支配するとして明示的に指定されていない場合,トピック特質割当てが行われる有効範囲は,デフォルトで,制約なしの有効範囲になる。

備考 たとえ<scope>要素が特質割当ての有効範囲を指定しない場合であっても,それにもかかわらず,トピックマップグラフの中の特質割当ての有効範囲は,あらゆる適用可能な<mergeMap>要素の影響が原因で,制約なしの有効範囲でなくともよい。

異形(variant)

異形名を参照すること。

異形名(variant name)

[同義語:異形] 整列又は表示といった特定の処理文脈での使用を意図した,基底名の代替形式

異形名は,名前に基づく併合規則に従わない。異形名は,トピック名前空間の中では見つけられない。