SMIL 1.0 Annex A

附属書A SMIL 1.0の拡張

A.1 SMIL 1.0の拡張

参考将来において，SMIL 1.0は，他のW3C勧告又は私的な拡張によって，拡張されるかもしれない。

これらの拡張は，次の規則に従うことが望ましい。

拡張で導入されるすべての要素は，それらの内容をSMIL 1.0プレーヤが処理できる方がよい場合には， (3.3.1で定義する)"skip-content"属性をもたなければならない。
私的な拡張は，XML名前空間規定の構文を使用して導入しなければならない。

SMIL 1.0プレーヤは，これら二つの規則に従う拡張を含む文書を，処理する準備ができていることが望ましい。

拡張は，XML名前空間の機構がW3C勧告となった場合には，それを使用して処理されることが望ましい。以降では，解説のためだけに，W3Cノート[NAMESPACE]で定義するXML名前空間のための構文及びセマンティクスを使用する。

次の場合が生じる可能性がある。

a) 文書は，空接頭辞を定義するSMIL 1.0規定のための名前空間宣言を含む。この場合，非SMIL 1.0の要素及び属性が，XML名前空間を使用して宣言されていれば，それらだけが，文書内で可能となる。文書は，SMIL 1.0のための文書型宣言を含んではならない。含んだ場合には，妥当ではない。
次の例において，要素"new:a"は，文法に合った拡張である。要素"mytags:a"及び"b"は， XML名前空間を使用して宣言されていないので，構文エラーとなる。
```
<?xml:namespace ns="http://www.acme.com/new-smil" prefix="new" ?>
 <?xml:namespace ns="http://www.w3.org/TR/PR-smil" ?>
  <smil> 
    <body>   
     <par>
       <new:a>
        ...
       </new:a>
       <mytags:a ... />
        ...
       </mytags:a>
       <b>
        ...
       </b>
     </par>
    </body>
  </smil>
 
```
b) 文書は，文書型宣言を含まないか，SMILの版1.0よりも新しい版に対する文書型宣言を含むか，又は1.0よりも新しい版をもつSMIL規定のための名前空間宣言を含む。 SMIL 1.0プレーヤがこの名前空間宣言を認識可能なためには，将来のSMILの版のURIは， http://www.w3.org/TR/REC-smilで始まり，例えば，版番号などの文字がその後に続くことが望ましい。
この場合，SMIL 1.0プレーヤは，1.0よりも新しい版番号をもつSMIL文書を処理することを仮定しておいたほうがよい。
次の場合が生じる可能性がある。

未知の要素
未知の要素は無視する。
未知の要素は，SMIL 1.0要素から構成される内容を含んでもよい。その内容が無視されるか，又は処理されるかは，"skip-content"属性の値に依存する。属性が"true"に設定されている場合又は属性が存在しない場合は，内容は処理されない。"false"に設定されている場合は，内容は処理される。
"empty"と宣言された要素における内容
SMILの将来の版は，SMIL 1.0で"empty"として宣言された要素における内容を許容する。
この内容が無視されるかどうかは，SMIL 1.0では空要素であった要素の"skip-content"属性の値に依存する。属性が"true"に設定されている場合は，内容は処理されない。"false"に設定されている場合は，内容は処理される。
未知の属性
未知の属性は無視される。
未知の属性値
未知の属性値をもつ属性は，無視される。
c) 文書は，SMIL 1.0のための文書型宣言を含む。この場合には，たとえどんな非SMIL 1.0要素が XML名前空間を使用して宣言されていても，これらの要素を含んではならない。これは，これらの拡張によって文書が妥当でなくなることによる。

A.2 拡張としてSMIL 1.0を使用する場合

他のXMLに基づく文書にSMIL要素及び属性を含めるためにXML名前空間機構を使用する場合は，名前空間の識別子http://www.w3.org/TR/REC-smilを使用するのがよい。