この標準情報(TR)は,2001年9月にWorld Wide Web Consortium(W3C)から公表された SMIL Animation勧告を翻訳し, 技術的内容を変更することなく作成した標準情報(TR)である。1.以前については,原規定を全文翻訳し,2.以降については,それぞれ原規定の同項目の内容を引用するものとした。
この標準情報(TR)は, XML文書のためのアニメーション機能の規定を勧告する。それは, XML文書との統合に適した基底XMLアニメーション要素の集合とアニメーションの枠組みとを示す。それは, 拡張したSMIL 1.0のタイミングモデルに基づき, SMIL 2.0の部分集合となる。これは, SMIL互換のアニメーションをもちたいが時間コンテナを必要としない又は望まない応用のために, 実装の複雑さの観点での中間の手段を提供する。
この標準情報(TR)は, アニメーションを時間軸に組み入れるための枠組みを示し, 複数のアニメーションの効果を構成するための機構を示す。[XML]に基づくどんな言語にも適用できる基本アニメーション要素の集合も示す。このモジュールが統合される言語をホスト言語と呼ぶ。アニメーション要素を含む文書をホスト文書と呼ぶ。
アニメーションは, 本来, 時間に基づく。SMILアニメーションは, SMILタイミングモデルによって定義される。アニメーション能力は, SMILタイミング属性に加えて, 関連する属性及びセマンティクスをもつ新要素によって示される。アニメーションは, 特定の属性のプレゼンテーションされる値を時間に関して変える関数としてモデル化される。
タイミングモデルは, SMIL 1.0 [SMIL1.0]に基づくが, 追加のタイミング機能をサポートするために, 幾つかの変更及び拡張を伴う。SMILアニメーションは, (<par>
, <seq>
などの)時間コンテナをもたない単純化された"平坦な"タイミングモデルを用いる。SMILアニメーションのこの版は, 別の方法でタイミングを含む文書で使ってはならない。要素タイミングの必須の定義及び制約をも参照。
この標準情報(TR)がアニメーション能力の基底集合を定義するとき, ホスト言語は, 追加の又はもっと特化されたアニメーション要素を定義することのサポートの上に構成してよいことが仮定される。文書作成者及び実行時の実装者に対して一貫性のあるモデルを保証するために, SMILタイミングモデルにアニメーションを統合するための枠組みを導入する。アニメーションは, ターゲット要素の属性及び特性だけを操作し, ターゲット要素のセマンティクスに関する特定な知識を必要としない。
ホスト言語の構文を含むこの標準情報における例は, SMIL, SVG, XHTML及びCSSを用いる。これらは, 多様なホスト言語との可能な統合を示すものとして, 提供される。
SMIL Animationの 2. Overview and terminology による。
SMIL Animationの 3. Animation model による。
SMIL Animationの 4. Animation elements による。
SMIL Animationの 5. Integrating SMIL Animation into a host language による。
SMIL Animationの 6. Document Object Model support による。
SMIL Animationの 7. Appendix: Differences from SMIL 1.0 timing model による。
SMIL Animationの 8. References による。