XML(Extensible Markup Language)は, その検討の初期段階(1997年前期)においては, ハイパリンク記述に関する規定をXMLの別パートに位置付け, 次のような原案構成がとられていた。
その後, "XML"としての勧告公表を急ぐために, Linkingは"XML"から切り離されて検討が進めらた。充分な検討の結果, 2000年12月にXML Linking Language (XLink) Version 1.0として勧告案(PR)が発表され, 2001年6月に勧告(Recommendation)として公表された。
(財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター(INSTAC)の次世代コンテンツの標準化に関する調査研究委員会(NGC)は, W3CでのXML関連技術の標準化動向に着目して調査研究を行ってきた。W3CがXLinkの勧告を公表すると共に, 同委員会はその内容レビューを行い, それがXML文書の利用に極めて重要な技術であるため, 標準情報(TR)として国内で公表する必要があることを2001年度の活動報告として提言した。
さらに同委員会は, 2002年度の活動としてこの標準情報(TR)の原案作成を計画し, 作業グループWG3がこの作業を担当して, 2002年8月に標準情報(TR)原案を完成し, 経済産業省産業技術環境局に提出した。
この標準情報(TR)において採用した主な訳語を解説表2.1に示, 今後の関連規定の作成等に際しての参考とする。
原語 | 訳語 |
---|---|
aggregate objects | 集約オブジェクト |
arc | 弧 |
behavior attribute | 振る舞い属性 |
characteristics of a link | リンクの特質 |
course load | 課程状況 |
dedicated | 専用の |
end | 端点 |
ending resource | 終点資源 |
extended link | 拡張リンク |
external | 外部の |
foreign key | 外来キー |
go-back list | 戻りリスト |
going back | 戻り |
inbound | 内向き |
link collections | リンクの集まり |
linkbase | リンクベース |
linking | リンク付け |
local resource | 局所資源 |
locate | 位置を指定する,位置決めをする |
location | 位置 |
locator | 位置指定子 |
outbound | 外向き |
physical location | 物理的位置 |
property | 特性 |
remote | 遠隔の |
resource | 資源 |
semantic attribue | 意味属性 |
simple link | 単純リンク |
starting resource | 始点資源 |
subelement | 下位要素 |
technology | 技法 |
third-party | 第三の |
thorough explanation | 詳細説明 |
traversal | たどり |
traversal attribute | たどり属性 |
XLink construct | XLink構成要素 |
XLink-specified | XLink指定の |
W3Cの規定は, 必ずしもJIS又は標準情報(TR)の様式には整合していないため, 整合化の対応が必要である。しかしTRの読者が原規定を参照する際の便を考慮すると, 章・節構成はなるべく原規定のそれを保存することが望まれる。そこで, 次に示すだけの修正(章・節番号の変更なし)を施して, この標準情報(TR)を構成した。
この標準情報(TR)の公表に際して, W3Cから和文及び英文による次の記載を求められている。この記述は原規定にはないため, ここに示して, W3Cの要求に応えることとする。
規定に準拠しているかどうかの基準となる版は, W3Cのサイトにある原規定とする。
この標準情報(TR)は原規定と技術的に同一であることを意図しているが, 翻訳上の誤りはあり得る。
The normative version of the specification is the English version found at the W3C site.
Although this TR is intended to be technically identical to the original, it may contain errors from the translation.
原規定においては, 用語定義は独立した章を設けず, 本文中の必要な箇所で, 次のフォーマットによって記述されている。
[Definition: 用語及びその定義を示す文]
この標準情報(TR)においては, 原規定と同じ箇所で, 次に示すとおり, "["及び"]"を削除し, 字下げを施して, 用語定義記述を行っている。
定義 用語及びその定義を示す文
[1] Extensible Markup Language (XML) version 1.0, Part 1: Syntax, WD-xml-lang-970331, Mar. 1997
[2] Extensible Markup Language (XML) version 1.0, Part 2: Linking, WD-xml-link-970406, April 1997
この標準情報(TR)の原案を作成した(財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター(INSTAC)の次世代コンテンツの標準化に関する調査研究委員会及び作業グループ(WG3)の委員構成を,それぞれ解説表5.1及び解説表5.2に示す。
氏名 | 所属 | |
---|---|---|
(委員長) | 池田 克夫 | 大阪工業大学 |
(幹事) | 村田 真 | 日本アイ・ビー・エム株式会社 |
(幹事) | 小町 祐史 | 松下電送システム株式会社 |
(幹事) | 平山 亮 | 金沢工業大学 |
内山 光一 | 株式会社東芝 | |
久保田 靖夫 | 大日本印刷株式会社 | |
黒川 利明 | 株式会社CSK | |
斎藤 伸雄 | 凸版印刷株式会社 | |
二本松 勝 | 株式会社日立製作所 | |
木戸 達雄 | 経済産業省産業技術環境局 | |
藤原 洋 | 株式会社インターネット総合研究所 | |
松本 充司 | 早稲田大学 | |
柳町 昭夫 | 株式会社NHKアイテック | |
(事務局) | 山中 正幸 | 財団法人日本規格協会 |
氏名 | 所属 | |
---|---|---|
(主査) | 小町 祐史 | 松下電送システム株式会社 |
(幹事) | 内山 光一 | 株式会社東芝 |
稲垣 達夫 | グランスフィア株式会社 | |
奥井 康弘 | 株式会社日本ユニテック | |
海田 茂 | ネクストソリューション株式会社 | |
風間 一洋 | 日本電信電話株式会社 | |
上村 圭介 | 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター | |
栗林 博 | オムロン株式会社 | |
黒川 利明 | 株式会社CSK | |
八谷 祥一 | 株式会社アプリックス | |
澤田 位 | 財団法人日本規格協会 | |
出葉 義治 | ソニー株式会社 | |
内藤 広志 | 大阪工業大学 | |
西村 利浩 | 富士通株式会社 | |
石川 則夫 | 経済産業省商務情報政策局 | |
オブザーバ | 浅利 千鶴 | 浅利会計事務所 |
篠原 章夫 | 日本電信電話株式会社 | |
山東 滋 | 株式会社日立製作所 | |
萩原 崇弘 | 経済産業省商務情報政策局 | |
高橋 昌行 | 経済産業省産業技術環境局 | |
(事務局) | 山中 正幸 | 財団法人日本規格協会 |