附属書B(参考) 経緯

資源記述の枠組み(RDF)は,任意の資源に関する意味論情報を表示するために,W3Cが指定した最初の言語である。RDF スキーマ(RDFS)は,RDF語い(彙)を記述するためのRDFの拡張に関するW3C勧告候補である。RDFSを使用してオントロジを作成することができるが,意図的に軽量にしてあり,OWLに比べて表現力は弱い。

OWLと同様に,RDFSも,特性上の値域及び領域の制約ばかりではなく,クラス及び特性を含む。RDFSは,クラスと特性の両方に継承階層を提供する。公開に際して,利用者は,データ型,列挙,及びより厳密に特性を定義する機能を含む追加機能を要求し始めた。

研究機関は,さらに努力を重ね,既にこれらの機能を検査しつつあった。この背景をより深く調査したいと考える場合は,次に掲げる研究課題及び言語の部分リストを参照されたい。

セマンティクウェブの分離オントロジ言語にこだわり続ける代わりに,OIL及びDAML-ONTの両方の研究の主要メンバの多くを含む研究者グループは,新しいウェブオントロジ言語を生成するために,Joint US/EU ad hoc Agent Markup Language Committeeに集まった。OIL及びDAML-ONTの両方の上に構築されたこのDAML+OIL言語は,OWLの基本案としてW3Cに提出され,その後,OWLの出発点として選択された。

オントロジ言語の外にも,様々なタクソノミ及び既存のオントロジが既に商業的に使用されている。eコマースサイトでは,それらは,買主と売主との間の計算機ベースの伝達を容易にし,市場の垂直統合を可能にし,異なる市場での記述の再利用を可能にしている。実際に商業的にオントロジを使用しているサイトの例を次に示す。

一つに結合し,凝集することが難しい現代の医療又は生化学研究の極めて大量なデータの管理を促進するために,医療又は薬剤関係の様々なオントロジが開発された。主要な資源の一つは,Gene Ontology Consortiumであり,次のオントロジを定義している。

そのサイトは次のオントロジのためのポインタももつ。

現在使用されている大きなタクソノミで,OWLの空間に十分拡張できるものもある。例えば,North American Industry Classification System (NAICS)は,業種を識別する1900を超える項目の階層を定義する。NAICSは,International Standard Industrial Classification System (ISIC, Revision 3)にもつながっており,国連によって開発及び管理されている。