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3. ODF(オープン文書フォーマット)
(3) マイクロソフトの反撃
OASISによってODFが制定されると,Microsoftは,
- Wordの文書フォーマットに基づくやはり実装先行の規定であるOffice Open XML (OOXML)をつくり,
- それをEcmaに提出して,オープンな規定とする戦略を打ち出した。
Ecmaは,
- その技術委員会TC45でこれを審議してEcmaの規定として制定し,
- ISO/IEC JTC1に提案する
予定を明らかにしている。
2006年5月のSC34総会ではEcmaが開催直前にLiaison参加の意思表明を行い,Microsoftと共にSC34総会に参加した。Ecma代表は,
- Ecma Office Open XMLを2006年12月にfast-track提案する予定であり,
- SC34のメンバは各国二人までEcmaの審議に参加できる
ことなどを報告[6]した。これは,Ecma OOXMLのfast-track提案がSC34で審議されることになるであろうことを見越しての行動と思われる。SC34はEcma TC45へのLiaison代表を指名した。
JTC1に提案されるOOXMLの日本としてのボジションの審議は,まだ始まっていないが,知的所有権の扱いなどのオープンな程度(例えば,特許を回避した処理では適切な動作が困難であるような程度)の確認が審議の要点となるであろう。
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