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7. スキーマ言語

7.2 RELAXコア



最初の規定は, 単一の名前空間だけを扱うRELAXコアであり, TR X 0029:2000, XML正規言語記述 RELAX コア として2000年5月に公表された。このTRは, XML文書の正規集合を記述するための言語を規定し, その文法は, XML文書で使用可能なタグ名, 属性名, 許される文字列, それらの可能な組合せを扱う。

TR X 0029の英語版は, 通産省工業技術院(当時)からISO中央事務局にFast-track提案され, ISO中央事務局がJTC1に対して01年5月を期限とするDTR投票(DTR 22250-1)を指示した。

この投票に触発されて, それまで進捗がはかばかしくなかったW3CのXML Schemaの活動に大きな進展かあり, 急遽, 勧告が公表されるに至った。W3CのXML Schemaの公表を著しく加速化したことは, このDTR投票の副作用であったかも知れない。同時期に, J. ClarkがTREX(Tree Regular Expressions for XML)を発表したため, RELAXとTREXとの整合作業が進められて, その成果は RELAX NG(RELAX New Generation)としてOASISから発表された。

DTRは賛成多数で可決されたが, 各国からの投票コメントに対処するため, 01年8月にBallot resolution会議を新潟の国際大学で開催し, Disposition paperを作成すると共に, 最終テキストの準備を行った。最終テキストは01年9月に提出され, ISO/IEC TR 22250-1として02年2月に発行された[8]



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