2.　目標

2.1　全体目標

• エンタプライズJavaBeansは，Javaプログラム言語で分散オブジェクト指向の業務アプリケーションを構築するための標準部品体系とする。 エンタプライズJavaBeansによって，異なるベンダのツールを使用し開発した部品を組み合わせ，分散アプリケーションを構築できる。
• エンタプライズJavaBeansによって，アプリケーション作成を容易にする。アプリケーション開発者は， 低水準トランザクション及び状態管理の詳細，マルチスレッド，資源プール及びその他の複雑な低水準APIを理解しなくてよい。 しかし，上級プログラマは，低水準APIに直接アクセスできる。
• エンタプライズJavaBeansアプリケーションは，Javaプログラム言語の“write-once，run anywhere(一回書けばどこでも走る)” 哲学に従う。エンタプライズBeanを開発し，複数のプラットフォームに配置した後は，再コンパイル又はソースコード修正の必要はない。
• エンタプライズJavaBeans体系は，開発，配置及び実行という企業アプリケーションのライフサイクルを支援する。
• エンタプライズJavaBeans体系は，複数ベンダからのツールで，実行時に相互運用可能な部品を開発し配置できる契約を定義する。
• エンタプライズJavaBeans体系は，既存のサーバプラットフォームと互換とする。ベンダは，既存の製品を拡張して， エンタプライズJavaBeansをサポートできる。
• エンタプライズJavaBeans体系は，他のJavaプログラム言語APIと互換とする。
• エンタプライズJavaBeans体系は，エンタプライズBeansと非Javaプログラム言語アプリケーションとの間の相互運用性を提供する。
• エンタプライズJavaBeans体系は，CORBA互換とする。

2.2　EJB版1.0の目標

• 部品体系によって仮定される異なった“役割”を定義する。
• エンタプライズBeanのクライアントビューを定義する。
• エンタプライズBean開発者ビューを定義する。
• EJBコンテナ提供者及びEJBサーバ提供者の責任を定義する。これらは，エンタプライズBeansの配置 及び実行をサポートするシステムを構成する。
• EJBの配置単位であるejb-jar fileの書式を定義する。