Her Friend

5. 導入作戦

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ある日、ネロ君が怪我をしてきました。

猫同士のケンカのようです。鼻に引っかき傷があり、耳が少し切れていました。 飼い主♂は薬を塗りながら、「このままでは可哀想だ。ネロ君をうちの猫に しよう」と決心しました。

ネロ君導入作戦の開始です。

でも、ここで問題になったのは、私、キャンディです。 私は2ヵ月の子猫の時に我が家に来て以来、ずっと一人っ子でした。 私にとってネロ君は、ご飯を食べにやって来る食客であって、我が家で一緒に 暮らす相手ではありません。 そして、何より、ネロ君も私のことがキライみたいで、私に何度か「シャァーーー!」を していました。


 

飼い主♂♀は少しずつ、ネロ君と私を仲良くさせようとしました。 ネロ君は私と顔を合わせても、とりあえず「シャアーーー!」はしなくなりました。 私とネロ君は、ある間隔を置いてなら、お互いの存在を認めるようになってき ました。あと一息です。

飼い主♂♀はネロ君を一度、病院&美容院に連れて行って、健康診断、血液検査、 予防注射、そして、グルーミングをしてもらおうと計画しはじめました。


ある日、ネロ君はベランダにまで入ってくつろいでくれました。 なんとか家猫にできるかもしれない・・・飼い主♂♀の期待は高まりました。 けれど、このあと・・・事件がおこりました。

クリーニング店の男性勧誘員が来て、玄関で粘って話している最中に、ネロ君は 弾丸のように玄関に飛び出していき、その勧誘員が絶叫して尻餅をつきかけたのを 横目に、玄関の扉の隙間から物凄い勢いで飛び出して行ったのです。(その後、 その勧誘員は来なくなりました(^^; )

 

「ネロ君を室内飼いにして我が家の猫にするのは無理かもしれない。でも一体、 ネロ君はいつもどこで過ごしているのだろうか? 雨の日も意外と汚れていないし、 どこかの軒下にでも寝ているのだろうか? そういえば、エサやっても、あまり お腹すいていないみたいな時あるなー。どこかよその家でエサもらってるのかな」

そう思っていたある日・・・なんとなんとなんと!!! さ、早く、大団円の次ページを見よう。

 


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