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附属書 C 変更履歴
C.1 1.00(1996年10月)から 1.00-A(1996年12月)への変更
1996年10月における最初の Java Beans 1.0 テキストの発行以来,
少しの改良を行い,いくつかの欠落機能(特に,アイコン関係)の追加,
いくつかの定義(特に,明示ファイル及び束縛特性関連)の厳密化,
及び一つの潜在的な誤りの根源(クラス名文字列の使用)の修正を行った。
-
メソッド BeanInfo.getIcon 及び違ったアイコンに対する四つの制約を追加した。
これによって,クラス BeanInfo が,ツールバー及びツールボックスにおいて,
ビーンを表現するためにアイコンを指定できるようになる。
-
リスナメソッドに対し,(Method オブジェクトの他に,)
MethodDescriptor オブジェクトのための EventsetDescriptor
でのサポートを追加した。
Method オブジェクトの代替として,MethodDescriptor オブジェクトを取る
新しいコンストラクタ EventSetDescriptor が存在する。
ユーザは,getListenerMethodDescriptors を使用して,
Methods の代わりに MethodDescriptors を探索できる。
これによって,クラス BeanInfo は,
イベントリスナメソッドに関するより詳細な情報を提供可能となる。
-
様々なメソッド Descriptor 内で,クラス名文字列の使用を,
Class オブジェクトに置き換えた。
これは,Java では,クラス名文字列が,
実際にはコンテキスト依存という事実を反映している。
つまり,このために,(一つのクラスローダをともなった)
コードの一部で意味をもつクラス名が,
異なるクラスローダを使用するコードの他の一部には,
アクセス不可能になるかもしれない。
Class オブジェクトは,大域的な有効範囲をもつので,
これらを使用した方がよい。
JDK 1.1“クラスリテラル”における新しい特徴によって,
特定のクラスに対応する Class オブジェクトへの参照が,
より簡単になる。
-
特性アクセサメソッドは,
検査済み例外(7.3 参照)を投げる可能性があることを明らかにした。
-
JAR 明示ファイルを,“META-INF/MANIFEST.MF”
(11.5 参照)と呼ばなければならないことを規定した。
-
束縛特性及び制約付き特性の規定を厳密にするために,
少しの変更をいくつか加えた。
-
7.4.1を変更して,イベント propertyChange を,
特性の変更を適用した後に起動するのが望ましいことを規定した。
-
7.4.2を変更して,イベント vetoableChange を,
特性の変更を適用する前に起動するのが望ましいことを規定した。
-
7.4.3を変更して,束縛及び制約付きの両方の性質をもつ特性に対し,
ユーザは,
特性更新前にイベント VetoableChangeListener.vetoableChange を起動させ,
特性更新後にイベント PropertyChangeListener.propertyChange を起動させる
ことが望ましいことを規定した。
-
束縛特性及び制約付き特性への更新は,これらの特性が,
現在値と同じ値を設定するだけの場合,
イベントを起動しないほうがよいということを示す 7.4.4 を追加した。
C.2 最終的な JDK 1.1 API の反映のための 1.00-A から 1.01 への変更
- Beans.instantiate は,クラス又は直列化形式のどちらかを命名できる,
ドットで区切った名前を取るということを示した。
- Beans.instantiate にアプレットサポートを追加した。
これによって,ビーンであるアプレットは,デフォルトの AppletContext 及び
AppletStub を与えられる。
- 6.に,TooManyListenersException の規定を追加した。
(これは,今までは偶然に省略されてしまっていた。)
- 9.に,PropertyEditorSupport の規定を追加した。
(これは,今までは偶然に省略されてしまっていた。)
C.3 1.00-A から 1.01 へのその他の変更
- 附属書 B“将来的な指針”を,現在の計画を反映して変更した。
- Beans.instantiate を使用するシナリオの例(3.参照)を変更した。
- 11.6.1 で,ビーンズを含む JAR ファイルは,
そのビーンズを示す明示(Manifest)をもたなければならないことを明確にした。
- 11.5 で,JDK 1.1 では,明示ファイル内の名前は,
スラッシュ“/”を使用しなければならないことを強調した。
- 7.4.3 で,
束縛及び制約付き両方の性質をもつ特性の状態を正確に監視するために,
“二相”機構を使用する方法をを示した。
- PropertyEditor において,メソッド paintValue は,
図形コンテキストを変更可能であって,旧値を復元する必要はないことを
明確化した。
- Java Beans で使用する二つの新しい明示タグ,“Depends-On”(11.6.2 参照)
及び“Design-Time-Only”(11.6.3 参照),を定義した。
- 生成したソースコードを使用して,ビーンを復元可能な方法を文書化した,
5.4“生成された初期化コードによる永続性”を追加した。
- 広範囲の要請によって,ビーンズは,
いかなる標準基底のクラス又はインタフェースから継承されなくともよいという
明示的な文を追加した(2.1 参照)。
- PropertyEditors におけるメソッド
PropertyEditor.getJavaInitializationString
をサポートするための勧告を追加した(9.2.5 参照)。
- 広範囲の要請によって,ビーンが,名前の付いた特性に対して,
PropertyChangeListeners 又は VetoableChangeListeners
の登録を可能にできるための新たな規約を定義した(7.4.5 参照)。
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