標準情報(TR) TR X 0093:2003
Synchronized Multimedia Integration Language (SMIL 2.0)
この標準情報(TR)は, 2001年8月にWorld Wide Web Consortium(W3C)から公表されたSynchronized Multimedia Integration Language (SMIL 2.0) 勧告を翻訳し, 技術的内容を変更することなく作成した標準情報(TR)である。
この規約は同期化マルチメディア統合言語(SMIL, "smile"と発音)の第2版を規定する。SMIL 2.0 は次のような二つの設計目標をもつ。
- 作者が対話型マルチメディアプレゼンテーションを書くことを可能にするXMLに基づく言語を定義すること。SMIL 2.0 を使うことで作者はマルチメディアプレゼンテーションの時間的な振舞いを記述し、ハイパーリンクとメディアオブジェクトを関連させたり、スクリーン上のプレゼンテーションのレイアウトを記述できる。
- 特にそれらがタイミング及び同期化を表現することを必要とするならば、別のXMLに基づく言語の中でSMIL構文及びセマンティクスの再利用を可能にすること。例えば、SMIL 2.0 の構成部品は XHTML[XHTML10]及びSVG[SVG]へのタイミングを統合するために利用される。
-
この規定は,同期化マルチメディア統合言語(Synchronized Multimedia Integration Language,SMIL,"スマイル"と発音する。)の版2.0を規定する。SMIL 2.0は,次の二つの設計目標をもっている。
-
a) 制作者が対話型マルチメディアプレゼンテーションを書くことを可能にするXMLに基づいた言語を定義すること。SMIL 2.0を使用すると,制作者は,マルチメディアプレゼンテーションの時間的な振る舞いを記述し,メディアオブジェクトにハイパリンクを関連付け,スクリーン上のプレゼンテーションのレイアウトを記述できる。
-
b) 特にタイミング及び同期を表現する必要がある人々に,他のXMLに基づく言語においてSMIL 2.0の構文及びセマンティクスを再利用を可能にする。例えば,SMIL 2.0の構成部品は,タイミングを,XHTML[XHTML10]及びSVG[SVG]へと統合するために使用される。
SMIL 2.0は,マーク付けモジュールの集合として定義され,それらモジュールは,SMIL機能の特定領域のために,セマンティクス及びXML構文を定義する。
SMIL 2.0 では,構文のDOMへの親和性を高めるため,SMIL 1.0構文の幾つかを非推奨としている。最も顕著なことは,ハイフン付けされた属性名から大文字・小文字の混合した属性名への変更である。例えば,clipBeginが,clip-beginより好ましいとされ導入される。統合アプリケーションが負担にならないように,SMIL 2.0モジュールは,これらのSMIL 1.0属性に対するサポートを要求しない。SMIL文書プレーヤ,すなわち"application/smil"文書の再生をサポートするアプリケーション,及びホスト言語適合文書プロファイルは,新しいSMIL 2.0属性名と同様に非推奨とされたSMIL 1.0属性名もサポートしなければならない。
この規定は,一つ以上のモジュールを定義する次の箇条の集合として構成される。
-
2.は,SMIL 2.0モジュール化及び個々のモジュールの概要とし,並びに適合性基準を提示する。
-
3.は,宣言的なSMIL 2.0アニメーションモジュールを定義する。
-
4.は,SMIL 2.0内容制御モジュールを提示する。
-
5.は,SMIL 2.0レイアウトモジュールを記述する。
-
6.は,SMIL 2.0リンク付けモジュールを定義する。
-
7.は,SMIL 2.0メディアオブジェクトモジュールする。
-
8.は,SMIL 2.0メタ情報モジュールを定義する。
-
9.は,SMIL 2.0構造モジュールを定義する。
-
10.は,SMIL 2.0タイミング及び同期モジュールを定義する。
-
11.は,SMIL 2.0時間操作モジュールを定義する。
-
12.は,SMIL 2.0遷移効果モジュールを提示する。
この規定は,SMIL 2.0モジュールを使って構築された次の二つのプロファイルも定義する。
-
13.は,SMIL 2.0 Languageプロファイルを定義する。
-
14.は,SMIL 2.0 Basicプロファイル及び変倍可能性フレームワークを記述する。
この規定の作業素案で示されていたXHTML+SMILプロファイルは,分離して公開され,SMIL 2.0規定の一部分とはしない。しかし,SMIL 2.0の妥当性を検証するために使用された実装の一つは,XHTML+SMILプロファイルに基づいていた。規定の中にあるすべてのXHTML+SMILの例は,2001年8月6日の作業素案のとおりのプロファイルに適合する。この(プロファイルの)規定の最新版も入手できる。[XHTML+SMIL]を参照すること。
この規定は,World Wide Web ConsortiumのSynchronized Multimedia Working Group(SYMM-WG)によって開発された。このWGには,次の人々がいた。
-
-
Jin Yu, Compaq - Pietro Marchisio, CSELT - Lynda Hardman, CWI - Jacco van
Ossenbruggen, CWI - Lloyd Rutledge, CWI - Olivier Avaro, France Telecom -
Ted Wugofski, Gateway (Invited Expert) - Masayuki Hiyama, Glocomm - Keisuke
Kamimura, Glocomm - Michelle Y. Kim, IBM - Steve Wood, IBM - Nabil Layaïda,
INRIA - Muriel Jourdan, INRIA - Aaron Cohen, Intel - Wayne Carr, Intel -
Ken Day, Macromedia - Daniel Weber, Panasonic - Patrick Schmitz, Microsoft
- Debbie Newman, Microsoft - Pablo Fernicola, Microsoft - Kevin Gallo, Microsoft
- Don Cone, Netscape/AOL - Wo Chang, NIST - Didier Chanut, Nokia - Jack Jansen,
Oratrix - Sjoerd Mullender, Oratrix - Dick Bulterman, Oratrix - Kenichi Kubota,
Panasonic - Warner ten Kate, Philips - Ramon Clout, Philips - Jeff Ayars,
RealNetworks - Erik Hodge, RealNetworks - Rob Lanphier, RealNetworks - Bridie
Saccocio, RealNetworks - Eric Hyche, RealNetworks - Geoff Freed, WGBH - Philipp
Hoschka, W3C - Philippe Le Hégaret, W3C - Thierry Michel, W3C.